「わたくしは実に十八年間ずっと陛下のお側に仕えてまいりました。わたくしは断言できます、彼は陛下ではございません!」張宇はきっぱりと言い放つ。皇后は懐刀を持ち出し張宇を殺そうとするがその手を劉平が抑える。そして張宇に自分が陛下の弟であること、そして陛下は既に崩御したことを教える。張宇はその場に泣き崩れた。
劉協の遺体があの黒焦げの宦官だったと知った張宇は、職を辞して遺体を引き取り遠い静かな土地に葬ってその墓守として暮らしたいと申し出る。
張宇は検死所へ行き、陛下の命令だと言って遺体をすぐに火葬にする。それを知った満寵は陛下がただのいち宦官に随分とご執心だとますます疑念を抱く。そして火事ときっと関わりがあると思われる楊俊を召喚し取り調べることに。
弘農王の社で唐王妃に会った司馬懿は楊平(劉平)が何かしらの事情で皇宮へ連れていかれたと確信する。その黒幕は楊彪あるいは陛下だ。だが唐王妃は何も語らない。司馬懿は事態が動くのを待って社で一晩を明かす。目覚めると傍らに立派な身なりの若い男が立っている。楊彪の息子・楊修だ。楊修は楊平が今皇宮におり、彼は漢王室にとって必要な人材なので彼の事はもう忘れろと告げるが、司馬懿は義弟を必ず取り戻す、弱り切った漢王室など自分一人でも転覆させられると言い放った。楊修は一日の間に自分たちの目的を言い当てられたら楊平に会わせてやろうと提じた。
去っていく司馬懿の後ろ姿を見て楊修はニヤリと笑う。彼は死ぬ運命にある、曹操の手の者によって。そうすれば司馬家は漢王室に味方し、劉平もまた曹操を恨むであろうから。彼は生きるよりも死ぬ方がこの世のためになる…。
張宇は王服の護衛で城を出る。だが行く手に待っていたのは兵を率いた満寵。火事の件で聞きたいことがあるので戻ってほしいと言われ、張宇は仕方なく側の木の下に遺灰を埋める。
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この司馬懿さぁ、水戸黄門の助さん格さんにしか見えないんだけど。帽子も変だし日本のちょんまげみたいな髪の結い方…。
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