呂云鵬は"王鵬"を捕らえてわざとパゴダと同じ牢に入れて奴に近づけばいいと提じる。魏海は良いアイディアだと食いつくが、呂云鵬が王鵬の役を演ずることには反対する。お前は警察ではない一般人だし、とにかく身勝手な行動が多すぎると。云鵬は王鵬は俺なのだから俺以外に適任者はいないと詰め寄る。と、意外にも喬立偉からその作戦で行こうと声がかかった。
云鵬はパゴダから楚門会の情報に近づくので警察はその間に早く伝票の暗号を解いてくれと頼む。立偉も努力すると請け負う。ただあの小包は云鵬宛てに送られたもの、もしかしたらあの暗号は我々警察に向けてではなく君に向けて書かれたものかもしれないと立偉は言う。牢内でたっぷり時間はあるだろうから君も考えてみてくれ、と。
云鵬は兄の会社の業務がまだ片付いていないので李玫と呂夢瑶には先に濱江に帰るようにと話す。李玫はまさか夫のように危険な事に足を踏み入れようとしているのではと疑うが、云鵬はサソリが死んだ今危険を冒す理由も目的もないと答える。
云鵬は王鵬として刑務所へ。丁度昼食の時間だった。096番の囚人を探し同じテーブルにつく。と看守がさりげなく近づき「王社長、(部屋の)中で食べたら?」と声をかける。云鵬は看守に促されるまま席を立つ。その姿を096番の囚人・パゴダをちらりと見ていた。
云鵬が入れられた牢屋は以前と同じ面子が陣取っている。ただロクの代わりにパゴダがいた…。と、もう一人若い男がニヤニヤして近づいてきた「王社長、覚えてるか、おれはユーレイの兄貴の子分さ。」男はパゴダがこの牢のドンに挨拶をしなかったことからいびられていると教えてくれた。
自由時間中にドンとパゴダの間で諍いがあり、その夜パゴダは寄ってたかっての暴行を受ける。男らはパゴダの口をこじあけトイレ用洗剤を流し込む。殺す気か!云鵬は男らを蹴り飛ばした。騒ぎを聞いて駆け付けた看守らがパゴダを吐かせようとするが云鵬が制止する「牛乳を飲ませろ!吐いたら食道がただれるぞ!」
云鵬の応急処置でパゴダは大事には至らなかった。パゴダは云鵬にお前は医者なのかと問う。云鵬は自分はただの化学者で、塩素系洗剤の誤飲は吐かせず牛乳を飲ませるのがセオリーだし、牛乳は重金属系の誤飲にも一定の効果がある、応急処置の常識で中高生だって知っていると語る。
パゴダは化学者というのはどういうことを研究するんだと訊く。云鵬は化学にもいろんな分野があって…と話している時にふとある事に気づいた。「化学…!?」云鵬は突然立ち上がる。
云鵬は弁護士に面会すると言って魏海と江伊楠を呼ぶ。暗号の解き方が分かった!
「568192」「74866C」兄が伝票に書いたこの二つの数列、これは自分に向けた、化学者である自分にとって最もなじみ深い元素記号を用いたメッセージだ。数字の原子番号に該当する元素を並べるとBa O H U W O Dy…保護我的[bao hu wo de](私のを守ってくれ)。
何を守れと…?すると伊楠が気付いた、保護臥底[bao hu wo di] (潜入捜査官を守ってくれ)ではないか?
だが呂云飛は単身楚門会に潜入していた。伊楠は警察の潜入捜査官ではなく楚門会での彼の協力者の事ではないだろうかと言う。
最後のCは何だ?その人物のイニシャルか?0(零)と書きたかったのかもしれない、しかし元素番号0は存在しない。元素記号のO(オー)なら酸素、もし6と書きたかったのなら元素番号6は炭素だが…コードネームか何かに関連するのでは?
呂云飛が最期に遺したのは楚門会にいる協力者を心配する言葉だったのか?わざわざ俺にしかわからない暗号で、そんなことを伝えるために命を落としたというのか?云鵬は愕然とし悔しさのあまり涙をこぼす。伊楠は彼が守ろうとした人物は間違いなく重要なことを知っており、その人物を通じて我々に伝えようとしたに違いないと言う。やはり云飛は最期まで任務を果たそうとしていたのだ。
報せを聞いて濱江の林副局長がやって来る。呂云飛が手がかりを託した楚門会の協力者と接触するため801作戦の第二弾、802作戦を開始する。楚門会に潜入し協力者を探す、その任務に801作戦の一員でもあった江伊楠を指名。伊楠は松江というコードネームで活動することに。
ある日の自由時間にパゴダは呂云鵬に近づいてきた。何か理由があって自分を助けたんじゃないのかと。云鵬はそんなことではないと笑う。あんたみたいな知識人が密売で捕まったとは信じられないと言うパゴダに、云鵬は真の目的は仇討だったと告げる。仇は討ったのにこの世界から足を洗えなかったってことはあんたもすっかり浸かってしまってるんだとパゴダは皮肉っぽく笑う。そしてもし外へ出られたら一緒に"仕事"をしないかと言うのだった。
* * * * *
56:Ba バリウム
08:O 酸素
01:H 水素
92:U ウラン
74:W タングステン
66:Dy ジスプロジウム
C :?
初回、云鵬の研究所が「飛鵬生命化学技術研究所」みたいな名前だったからてっきり兄弟とも化学者かと思ってたけど話進むと云飛は警察学校の教官だって言うし、でもジスプロジウムなんて無機化学の専門家でもない限り覚えてないって!
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