楊彪は劉平にただただ老いたので引退すると申し出、明日餞別の会を開くとだけ告げる。劉平はおそらくその餞別会にやってきた曹操を唐瑛が暗殺する手筈なのだろうと推測し、伏寿に明日一日唐瑛を呼んで宮殿に留めておくようにと頼む。そして自分が餞別会に出て楊彪が下手な真似をしないよう見張ると言う。
曹操の元に楊修の使いが。楊修は曹操に決して餞別会には出席しないようにと、父の計画を記した文を届けさせたのだ。鴻門の会ということか、曹操はニヤリとして文を火にくべた。
楊彪の餞別会に曹操は満寵率いる許都兵を連れてやってきた。「いざ何かが起こった時に楊彪どののお手を煩わせてはと思って」と言う満寵に楊彪は「お気遣い有難い」とにこやかに笑う。
宴がはじまったところへ突然陛下が到着したとの報せ。楊彪もそして曹操も驚き出迎える。劉平は曹仁が昨夜のうちに城に兵を集めているとこっそり楊彪に耳打ちする。
皆で乾杯するが曹操や曹丕、曹仁は杯に口をつけない。孔融が無礼だと指摘すると、曹丕が北の土産の良いワインを持ってきたのでそれをふるまいたいと言う。どうせなら庭で詩を詠みながら味わおうということになった。
水に浮かべた杯が止まった場所にいた者が杯を飲み干し一首歌うというゲームが始まる。曹丕も楊彪の健康を願う詩を詠み見事だと喝采を受ける。だがワインがこれでなくなり、次の杯は白酒が注がれていることに気づいた。そして杯は曹操の前で止まった…。曹仁が制止するが曹操は杯を手に取る。そして言う、わしは董卓や劉表によって分裂してしまった天下をまとめるため孤軍奮闘しここまでやってきた、わしがいなければ今漢皇室は存在したか?陛下、わしはこの杯を飲むべきか飲まないべきか、どう思われる?
劉平は立ち上がり、では私が丞相の代わりに飲もうと杯を取ろうとするが曹操はその手を躱し一気に飲み干した。わしは当初の志を忘れず皇室を助け天下の平和のために戦う、そう言ってニヤリと笑ってみせる。
と、満寵が兵を連れて駆け込んできた。現場は一触即発の事態に。楊彪が誤解を解くために曹操と陛下と三人だけで話し合おうと提案し皆を下がらせる。
劉平は自ら退位する、その言葉を聞き曹操は楊府を出る。だが門をくぐったその時頭上から剣が降って来た!間一髪で満寵が庇う。賊はさらに切りかかって来るがすぐに満寵と曹仁が応戦し許都兵が取り囲む。細身で仮面をつけた黒装束の賊は満寵と曹仁をも蹴り倒す。曹丕が王氏剣術で対抗するが、しかし相手が王氏剣術の使い手ではないことを悟る。唐王妃ではない!?一瞬の隙を突かれて曹丕は殴り倒され賊は逃げ去って行った。失神した曹丕に駆け寄った曹操は振り返り劉平を睨みつける。このように幾度となく許都兵を傷つけたことは許しがたいことだ、と。
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曹操役の謝君豪は格段に芝居が上手いとは思わないけど、ベテラン揃いの息を飲む展開おもろい。
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