楊修は楊家を守るためには今曹操に帰順すべきだと父・楊彪に訴える。既に何の力もない皇室に仕えて何になろう、彼らは楊家を救ってはくれない、このままでは曹操に潰されるのを待つだけだ。郭嘉がいなくなった今、自分が曹操の第一の軍師となれば楊家は安泰ではないか。その言葉に楊彪は怒り心頭、息子を監禁する。
皇后は荀彧を呼び、劉平に渡された衣帯詔を見せる。真相を知り荀彧は愕然とする。丞相が既にこの事を知り動いている、どうにかできないかと問われた荀彧だが、もし劉平が先帝の双子の弟で正当な皇帝の血筋だと公表すれば、劉平と皇后が「夫の弟」と「兄嫁」の関係ながら共に過ごしていたという不道徳が取り沙汰され漢皇室の名誉が地に堕ちると躊躇する。皇后はその不名誉を回避するために自死すると言う。その後劉平の存在を公表し即位式を挙げてほしいと。皇家を支持する崔琰らと協力して劉平と漢皇室を守っていってほしい、と後事を荀彧に託すのだった。荀彧は涙を浮かべかしこまりましたと平伏する。そこへ、劉平が現れた。劉平は伏寿が自分の妻であるとはっきり告げ必ず添い遂げると約束したと言う。その気持ちはわかっているが世間はそれで納得はしない、そう言う皇后に劉平は解決策があると言う。曹操に禅譲するのだ。天子の位を彼に譲れば、彼は司馬家を解放する…。しかしそれでは今までの努力、漢皇室を守るためにしてきた努力が無になると猛反対する皇后に劉平は言う、「僕らがやりたい事そしてやるべき事は、人々に平和をもたらす事じゃないか。皇帝の位に居続けることが目的じゃない。」
荀彧は二日の猶予をくれと言う。二日の間に司馬懿を解放するよう曹操を説得してみせると。それまで早まった真似はしないで欲しいと…。
荀彧が暗い面持ちで宮殿を出てくるとそこに曹操が待っていた。曹操は二十年来共に戦って来た仲間であるのに出自不明の男のために自分を失望させるようなことをするなと言う。しかし荀彧は劉平が正当な漢皇室の血筋であり、曹操も董卓と戦っていた頃は漢皇室のために力を尽くそうと言っていたはずだと反論する。一刻も早く司馬懿を解放し皇帝と協力して天下を平定し国民の平和を取り戻す、それが今丞相が成すべきことではないかと説く。曹操は二十年来共にやってきたお前とまさかここで袂を分かつことになるとは思わなかったと言い去って行った。
楊彪と伏完はもはや曹操の暴挙を放っておくわけには行かないと反旗を翻す決意を固める。しかし許都で兵を挙げることは陛下の望みではない。楊彪は太尉を辞して故郷へ帰ると言って自宅で餞別の会を開こうと言う。曹操は必ず疑ってやって来るはずだ、そこで暗殺する!曹操さえ消せば許都は伏完の兵だけでも抑えられよう。二人は固い握手を交わす。
と、そこへ唐王妃が黒装束を身に着けて現れた…。
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俄然面白くなってきたぞーっ。やっぱり物語の面白さって俳優さんの演技力に多少なりとも依存しているよな。荀令君に共感しまくってしまう。
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