郭嘉から文を受け取った賈詡はほぅ、とため息をつく。この真相にたどり着けるのは郭奉孝、お前だけだ…。賈詡は己の知っている事実を文にしたため始める。
許都では曹操が陛下を戦場に連れ去ったのではないかという噂が広がっていた。河北の書生らが宮殿前に集まり陛下に会わせろと声を挙げる。荀彧が説得し書生らを帰す。実は噂を焚き付けたのは司馬懿だった。
朝議が休みになること10日、ついに孔融が陛下は曹操に連れ去られたに違いないと声を挙げる。皆で追いかけ曹操の手から陛下を取り戻そう、と。朝臣らは皆同意する。曹司空が連れ去ったのではなく陛下ご自身の意志で付いて行かれたのだが、今そんな事を言っても誰も信じないだろう…荀彧はため息をつく。
崔琰は荀彧がかつては漢皇室のために戦っていたのに今は保身に走り漢皇室より曹操を守っていると痛烈に批判する。
賈詡からの文で郭嘉は全ての真相を知る。霊帝の子が双子であったこと、司馬家と楊家が噛んで漢皇室を守ろうと図ったこと。
この事を知れば曹操は必ず漢皇室を滅ぼす、そう言う郭嘉に、ではお前はどうするつもりだと劉平は問う。
その頃、皇后は冷寿光を呼び、郭嘉との交渉が決裂したら服毒自殺をするつもりだと明かす。曹操が皇后を謀殺したとなれば反曹操派が立ち上がる充分な名目になる…。
劉平は郭嘉に、許都の騒ぎを抑えるために親征を詔を書くと言う。ここで都や陣中で混乱が起こり戦が長引くことを願ってはいない、漢皇室のためではなく民のために早く戦を終わらせなければならないのだ。郭嘉は自分は曹操の臣下であるから異論はないと答える。
密かに王越の元で修業を続けていた曹丕。今夜いよいよ奴を殺す…。かつて救おうとした人物を今は果てしなく憎んでいる。兄の死、母の思い、己に課せられた使命とは…自分をこのように苦しめているのは究極の所何なのか、それは、皇帝という地位、優れた臣下、彼が手に入れたいと思う全て、それは、彼を消さねば手に入れられないのだ!
皇帝が刺されれば人々は曹操がやったと考える、お前は漁夫の利を得るということか。王越はニヤリとする。
郭嘉の部屋から出てきた劉平らを王越が襲う。任紅昌がかばい応戦するが胸を刺された。冷寿光が死に物狂いで王越に飛び掛かり毒粉を投げつける。衛兵が集まってきて王越は逃げて行った。
王越は曹丕に合図すると彼を人質に取り衛兵に対峙する、だがその時曹丕が王越を刺した。曹丕はこの機に王越を消すつもりだったのだ。王氏剣法は恨みの心を元とする、一度会得した以上お前の心に二度と安らぎはやってこない、これが私からの贈りものそして呪いだ…そう言って王越は事切れた。
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お、これはなかなか面白い演出だった。曹丕(檀健次)の芝居があんまり上手くない所が逆に良い作用になってた。
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