曹操は烏桓へと出発する。劉平と皇后はまた平民に扮して車に乗って付いて行く。司馬懿には楊修、曹丕、満寵の派遣した侍従がつけられた。さらに兄の司馬朗の派遣し者までいて司馬懿はさすがに苦笑する。彼らに大金を与えて入って来るなと命じる。
行軍中長雨に遭い病気が発生し同行している曹操の娘・曹節も熱を出して倒れてしまった。曹操は盧竜城へ立ち寄り兵を休ませることに。曹操の参謀ということになっている劉平は同行している冷寿光と共に兵士達の看病に当たる。
ようやく雨の止んだある日。郭嘉は劉平にさりげなく、曹操と手を組まないかと提案する。以前の陛下は仇人の事しか見てなかったようだが今は天下の平和を見ている、それは曹操の目指すものと同じだ、と。劉平はかつて曹操が戦で火攻めや水攻めといった残忍なやり方を用いたことを引き合いに出して、戦を止めるために戦をするようなやり方に協力はできないと告げる。しかし郭嘉は曹操が娘を陛下に嫁がせるつもりであり、そうなれば親戚となるのだから、親族が協力するのは当然のことになると言う。自慢の愛娘を側室に差し出すとは、もったいない話だと言う劉平に、郭嘉は曹操が皇后を廃して曹節を新たな皇后に立てるつもりだと知らせる。愕然とする劉平。そこへ一人の兵士が近づいてきた。「公子、こんな所でお会いできるとは。あの時はありがとうございました。」どこかで見た事がある…それは昔司馬懿と二人で山賊狩りをしていた時に命を助けてやった少年だった。だがそれはまだ"楊平だった時"だ。劉平は人違いだと言って立ち去る。
遠目で見ていた曹丕は不審に思い、その少年兵を呼び出す。誰と見間違えたのかと問うと、温県にいた頃の話だという。が、郭嘉からの呼び出しで少年兵は連れていかれた。
郭嘉からさっきの公子を誰だと思ったのかと訊かれた少年兵は楊公子だと答えた。郭嘉はすぐにこの少年兵を曹操にも知られないよう監禁する。待っていると予想通り劉平が現れた。郭嘉はあの火事の日に陛下が楊平にすり替わったのだと突きつけるが、劉平はそもそも楊平という者は存在せず、自分の正体が何であれ漢皇室が認めているのに曹操が認めない理由はないだろうと答える。郭嘉は10日以内に曹節を皇后とすることに同意しなければ曹操に正体をばらすと逼る。よくよく考えて答えを出すことだな、と…。
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あ、もしやこれは郭嘉のフラグ?10日後に彼は…。
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