司馬懿は自分が尋問するからと言って人払いする。曹丕はもし自分に危害を加えれば父は必ず司馬家を滅ぼすぞと噛みつく。司馬懿は曹丕に焼きごてを近づけて許攸に会いに行った目的を問う。曹丕は答えない。だが司馬懿はニヤリと笑い曹丕の縄を切って解放した。
劉平の元には多くの書生が集い討論を交わすように。皆審栄の独裁的なやり方に不満が蓄積しているようだ。劉平は袁紹が才能を募っておいて本人は姿も現さず、皆の故郷に対して人質に取るつもりではないかと不安を煽る。そして操りやすい者だけを召し抱えて他は抹殺する気ではないかと。書生らは震え上がる。
その夜、司馬懿は劉平を連れて許攸の屋敷を偵察に。屋敷の周りは随分と多くの兵が護衛に当たっている。この警戒ぶりはおそらく、ここに袁紹と繋がっている朝臣の名簿が保管されているのだろう。
崔府に戻って来たが、司馬懿は不意に、堂々たる皇帝陛下がいつまで床で寝るつもりだと訊く。劉平は伏寿は兄嫁なのだから一緒に寝るわけにはいかないと答えるが、司馬懿からずばり彼女を好きなのか嫌いなのかと問われて答えに窮する。さらに司馬懿は伏寿に対して、皇帝陛下の妃に曹節を迎えればいいと勧める。彼女は陛下に好意を持っているようだしうまくいけば彼女を使って曹操を操れるかもしれないと。伏寿はムッとして、陛下がお望みなら曹操の娘でも司馬家の娘でも妃にすればよろしいと言い、劉平はしどろもどろしながら今はそういう事を考えてる余裕はないと答える。
伏寿が"皇后"でありながら皇帝の子を産むことも叶わず、一生涯世間と漢皇家を騙し続ける運命にあることに傷心していることに気づいた劉平は必ずいい方法を考えると彼女に告げるのだった。
司馬懿は自分の後をつけている女スパイの存在に気づく。劉平と伏寿を連れて街へ出てスパイをおびき寄せようとするが、司馬懿の言う女スパイとは郭嘉の愛人で孤児の世話をしていたあの任紅昌だった。
任紅昌は郭嘉の指示ではなく彼も陛下らがここにいることは知らないと思うと言う。彼女は袁紹の夫人の誕生会で舞を披露するために来たらしい。そしてあなた達が袁紹の屋敷に入りたいと思うなら協力してほしいと言い出す。甄宓の侍女の呂氏、彼女を無事連れ出すことを。司馬懿はその言葉で任紅昌の正体に気づいた。確かにこんな絶世の美女は他にはいない、彼女は董卓から呂布を離反させた噂の美女・貂蝉だ。呂氏は呂布の一人娘。袁紹の手から彼女を救い出すのが任紅昌の目的だ。郭嘉に近づいたのも呂布を殺した曹操に復讐するためだった。漢皇家を救った恩人として劉平は協力を惜しまないと彼女に拝礼する。
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あら先に正体バレか。もっと話を引っ掻き回してくれるのかと思いきや。
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