審栄は気に入らない劉平を親の威光で捕縛しようとするが周囲の書生らに無罪の者を連行するのかとの正論を受け臍を噛み引き揚げた。それにしても…鄴城の様子を見るにつけて劉平は郭嘉の十勝十敗論が正しいのではないかと、つまり頼りにしようとしている袁紹は心が狭く己の事に腐心しているのではないかと思い始めるのだった。
その夜、劉平らは泊まるところがない。実はお金がないのだ。当たり前だ、皇帝が自分で自由に使える金を持っているわけがない、伏寿は思わず笑いだす。とそこへ一人の男が現れ自分の主の家へ招待したいと言う。
立派な屋敷で待っていたのはこの辺りの名家・崔家の当主・崔琰だった。崔琰は昼間に劉平の討論を見て感動したと言う。だが袁紹に仕えるために鄴城に来たのではないなと鋭く指摘する。劉平は実は自分が綉衣使者で今多くの文武に長けた者が集う鄴城を視察に来たのだと説明する。「私は皇帝の臣下ですが、袁紹どのも皇帝の臣下ですよね。」そう言う劉平を崔琰はじっと見つめる。
崔家に世話になることになった劉平ら。翌朝劉平は市場へ出掛ける。伏寿は許都では見ない河北の品々を見て面白がり買い物を楽しむ。と、足を怪我した娘が助けを求めてきた。劉平は放っておけないと娘を連れて帰る。足の治療をしているとそこへ審栄が兵を連れて乗り込んでくる。そして罪人を匿ったとして劉平を連行した。
劉平は尋問部屋に磔にされる。尋問人がゆっくりと入って来た、なんとそれは司馬懿だった。司馬懿は劉平に合図し、大声で尋問するふりをする。そうして劉平の体を鞭打つがけっこう痛い…。なんでお前はこんな危険な所にわざわざ飛び込んでくるんだ、司馬懿は半分怒って囁くのだった。
縄を解かれ再会を喜ぶ劉平。司馬懿がここに囚われている唐瑛を救うために審栄の元にいることを知る。司馬懿は袁紹の元に集まっている有志は実際に力になると言い、自分と審栄に敵対するようにすれば彼らは味方になってくれるはずだと告げる。
間もなく崔琰が書生らを引き連れて不当逮捕だと抗議に来たため審栄は劉平を解放した。
劉平から崔琰に助けてくれたお礼がしたいので何か見繕って買ってきてくれと頼まれた曹丕。密かに許攸に会おうと図ったが袁紹の許可印が無ければ面会できないと門前払いを食らう。怪しまれた曹丕は逃げ出す。
市場で男らに追われる娘を助けて逃げるが、今度は衛兵に取り囲まれ殴られる。衛兵らは娘の護衛だったようだ。娘は自分を助けてくれたのだと誤解を解き去っていく。曹丕はその美しい娘にひと目惚れするがなんと彼女は袁紹の次男・袁熙の新妻・甄宓だった。
司馬懿が唐瑛に差し入れをして戻って来ると曹丕が尋問部屋に括りつけられている。衛兵から、許攸の屋敷に入ろうとして逃亡し甄宓に近づこうとした怪しい男だと聞いた。
* * * * *
この回から皇后がめっちゃ微笑むようになった。かわいいのう!
0コメント