司空府へ戻って来た皇后の車を、屋敷の防衛についている張綉が引き留める。憤る皇后に張綉は決まりだからといってお連れの侍従や近衛兵の名簿を持ってきて照合しはじめる。その時、物陰から剣士が飛び出てきた。兄の仇討を狙う曹丕だった。張綉は既に曹操と和解し従属することを決めたのだと釈明するが曹丕は仇を討ってから父に詫びるといって剣を突きつける。皇后が制止し、張綉は苦々しい顔で兵を引き揚げさせた。
故郷への道を行く劉平と司馬懿。董一族が数珠つなぎにされ鞭打たれ連行されて行く様子を見て、劉平はやはり皇后らを放っておけないと言い出す。戻ったところで彼女らを救うことなどできないと司馬懿は言う。傀儡には何の力もないのだ。劉平は二度と傀儡にならぬよう強くなると宣言する。
司馬懿は弱さとはお前の持つ慈しみの心のことではない、信念を持たぬことだと言う。確固たる信念を持って自分の道を行くというのなら引き留めはしない、お前はお前の理想とする善き皇帝となれ。そして俺は今に名を上げ必ず皇帝の前に姿を現す、その時は初めて会ったかのように振る舞えよ。司馬懿はそう言って手を差し出し劉平と固い握手を交わす。
孔融や荀彧が陛下に面会を求めてやって来た。皇后は陛下は董妃を失った哀しみで寝込んでおられると言って追い返す。いつも陛下と一緒にいる皇后が今日は一人で佇んでいるのを見た曹丕は彼女の気を紛らわせようと剣舞を舞う。そこへ卞夫人が鞭を手に怒りの形相でやってきた。曹丕が勝手に張綉の軍勢を追い払った事を知り、父の足を引っ張る気かと息子を鞭打つ。皇后が張綉が自分に無礼な行いをしたため止めてくれたまでだと擁護するが、卞夫人はここで自分が罰しなければ主人の顔に泥を塗ることになると言って鞭打つ手を止めない。「ならば曹司空には私の顔を立てていただこうではないか、公子どのを赦されよ。」声がして振り返るとそこには寝込んでいるはずの陛下の姿が。卞夫人らは平伏し皇后は目を見開く。
劉平は兄と同じ血が流れている以上漢王室を捨てることはできないと考え直して戻って来たと話すが、皇后は弱虫の皇帝など漢王室には不要だと言う。弱虫でないというなら証拠を示せと。今ここで自分を殺し、董承のクーデターを指示した黒幕は皇后だったと曹操に報告せよと迫る。劉平はもう二度と人の指図は受けない、軽々しく命を差し出そうとするなと言うが、皇后はどれだけ多くの人々が命を張って漢王家を支えてきたか見えてないのはあなたの方だと怒って出て行った。
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あれ、曹丕って「軍師連盟」の司馬昭じゃん。声が違うからわからんかった。
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