立て続けに糧秣を奪われ、魏延は自分が行って取り戻してくると言うが、諸葛亮は高翔こそが第一の功労者になるだろうと言う。司馬懿は蜀軍が糧道を絶たれればあの上方谷へ向かうと見るだろう、あそこへ魏軍を誘い込むのが諸葛亮の狙いだ。
子上は蜀の捕虜に親しげに話しかけ、蜀軍の内情を探ろうと試みる。すると捕虜らは諸葛亮は上方谷へ避難し本陣は姜維と楊儀が守っていると言う。子上はすぐに事の次第を郭淮に伝え、明日糧秣を運ぶ口実で兵を出して本陣を攻めるといいと勧める。同時に上方谷へ行き糧秣を燃やしてくるのだ。郭淮はなぜこの策を父に言わないのかと問うと、子上は言ったら絶対自分には出陣させてくれないからだと答える。
翌日、子上の姿が見えないことに気づいた仲達は子元に問う。すると郭淮が彼を連れていったと言う、上方谷を攻めると言って…。仲達は真っ青になり飛び出していった。
上方谷の入口で待っていたのは魏延だ。魏延は郭淮と激しく打ち合う。と、魏延は突如撤退する。後を追おうとする郭淮を子上は引き留めた。斥候を出し先を探らせる。間もなく斥候は戻ってきて伏兵の様子はなかったと報告する。結局諸葛亮も噂だけで実際は大したことがないのだ、と子上は郭淮と共に谷の奥へと進む。
"ひょうたん谷"の中へと魏軍は誘われて行く。その両脇の山上では蜀兵がびっしり待機していた。だが諸葛亮はまだ合図を出さない。"彼"が我が子を助けに来るのを待っているのだ。早く来い、早く…。
仲達は必死に馬を走らせようやく上方谷にたどり着いた。郭淮!司馬昭!戻れ!!仲達の声が谷に響き渡る。来た…!諸葛亮はついに合図を出す!
山上から谷底めがけて無数の油壺が投げ落とされる。さらに仲達の目の前には次々と木柵が落とされた。谷底めがけて火矢が放たれる。谷はあっという間に火の海に。子上が落馬する姿を見て仲達と子元は水筒の水をかぶり火の柵をかいくぐって助けに向かう。仲達は子上を後ろに乗せ火の海を脱出しようと馬を走らせるが、落石攻撃に二人とも投げ出された。すぐに子元が駆け付け助け起こす。子上は自分が間違っていたと父に詫びる。仲達は今日ここで三人とも死ぬかもしれないと息子たちの頭を抱え号泣する。
山上から見下ろす諸葛亮は煙がもうもうと立ち込める谷底へ向かって呼びかける。「仲達よ、私はここからお前を(あの世へ)見送ろう!」
仲達は空を睨みつけ叫ぶ「孔明!わたしの命はくれてやってもいい、ただ、息子たちは助けてやってくれ!!」
「良かろう!」諸葛亮は答える。「ならばお前は自害せよ、そうすれば息子たちは助けてやろう、約束する!」
仲達はすぐさま剣を抜こうとし息子らは必死に止める。その時山上に一陣の風が吹き、諸葛亮ははっとした。「早く自害しろ!さもなくばお前達全員命はないぞ!」谷底へ向かって叫ぶ。
早くしなければ…たまらず蜀将が矢を放つ。矢は仲達の胸に突き刺さり、仲達は我に返った。なぜ自害しようとしているところにわざわざ矢を打つ…?そして知った、空が急速に曇って来ていることを。やがて大粒の雨が彼らの上に降り注ぎはじめた。諸葛亮は愕然とする。
間もなく孫礼の援軍が駆け付け仲達を保護した。矢は左胸に刺さったが無傷だった。実はふところにあのペットの亀を入れており彼の甲羅が矢を通させなかったのだ。仲達はにんまりして山上の諸葛亮に向かって亀を見せつけ「残念だったなざまあみろ!!」と舌を出して挑発するのだった。
郭淮と子上は仲達の前に跪く。命令なしに攻撃を仕掛けた事は軍令に則れば死罪。だが仲達は副都督である郭淮の処置については陛下に判断を委ねると告げ、この場では50の杖刑に処する。
子上は命令に背き郭淮を唆し、多くの将士を失うことになったのは自分の責任だと言いながらも後悔はしていないと言い放つ。仲達はこの罪は軍法に照らせば死罪だと告げる。そして即刻斬首せよと命じた。子元や孫礼がすぐさま情状酌量を願い出る。仲達は彼を処刑せねば亡くなった多くの将士に、そして陛下に顔向けできないと言い子上を連行させる。その場にいた全員が皆跪き必死に酌量を願うが仲達はその厳しい表情を変えない。
* * * * *
ああ、孔明先生が不憫でならない…。
仲達もすんごい良い見せ場だったのにその直後のコメディシーン要らなくない?てか呉秀波やりすぎだって、さすがに鼻白むよこれは…。
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