「虎嘯龍吟」第十六集

李厳は軍糧の到着が遅れたことで軍法で罰せられそうなので助けてほしいと黄皓に頼む。すると黄皓は李厳に耳打ちする…。

蜀帝は軽宵を喜ばせようと美しい花束を持ってきたが、軽宵はシクシク泣いている。黄皓が言う、軍費をちょっと削って彼女が絵を描くための部屋の建設に当てたら軍糧が滞ってしまい、お妃様の父上である李都護がその責を負わされ死刑になるかもしれないのだと。蜀帝は自分が丞相に頼んで減刑してもらうと軽宵に約束する。黄皓はさらに、諸葛亮が二か月も陣を張ったまま戦に出ず、なのに食糧ばかりを繰り返し要求し李厳を処刑しようとしているのは、クーデターを図っているのではないかと言う。まさか、相父がその気なら父上が亡くなった時にそうしてるはずだ!蜀帝は否定するが、軽宵が軍権を手にして気が変わったのかもと訴える。

黄皓は丞相に一旦戻ってくるようにと聖旨を出せばいいと提案する。丞相に二心がなければ応じて帰ってくるはずだ。そして軍権は李厳に移せばよい、そうすればクーデターの心配はなくなる。


仲達の元に、魏帝から三日以内に諸葛亮と戦って結果を出せと催促の聖旨が届くが仲達はこれを無視する。同じ頃、諸葛亮の元にはすぐに帰ってこいとの聖旨が。今撤退してはせっかくのチャンスが台無しになると将士らは猛反対する。

仲達の元に郭淮がやってきて自分が代わりに出陣すると申し出る。負けるかもしれないが一戦したことにはなるだろうと。仲達は聖旨の事は気にするなと笑う。諸葛亮は戦に出ればその天賦の才で負け知らずだが、今回の戦いの舞台はいわゆる戦場ではなく人の心の中だ。おそらく諸葛亮の元には撤兵の聖旨が届く、彼が退くのを待つのだ。もし彼が退かなければ、その時は潔く負けを認めよう…。


蜀将は皆揃って退却するくらいなら出陣しようと諸葛亮に申し出るが、しかし諸葛亮は陛下の信頼を裏切ることはできないと、ついに退却を決意する。

ひたすら寝て待つ仲達の元に息子らが息せき切ってやってきた。蜀軍が撤退してる!仲達はすぐに将士らを招集。諸葛亮は二手に分かれて退却していってるようだ、張郃と魏平に後を追うよう命じる。だが張郃はここへ来て諸葛亮の罠かもと渋る。先日まで出陣すべきだと主張していたのになぜ今日になって渋るのかと仲達は指摘し、聖旨の事もあるのでここで追撃せぬわけにはいかないと張郃に言う。そして従わないなら…仲達は剣の柄を握り、張郃は承諾するしかなかった。


果たして張郃が追う先で待っていたのは魏延だった。張郃は魏延と激しく打ち合う。張郃の激しい攻撃に魏延は武器を取り落としそうになり撤退する。張郃はそれを追う。だが森の中で魏延の兵は忽然と消えてしまった。諸葛亮の伏兵があるかもしれない、張郃は慎重に森の中を進む。突然両脇から蜀兵が現れた。やはり伏兵だ!張郃が応戦すると間もなく蜀兵は撤退していく。張郃はさらに追う。その先ではまた魏延らが待っており、少し戦うと撤退していく…。

森を抜け切り立った崖に挟まれた場所へ出てきた。張郃は追撃の歩を緩め、慎重に先へ進む。…その崖の上からは、諸葛亮が張郃軍を見下ろしていた。 突然前方から大量の矢の雨が降り注ぐ!矢は容赦なく張郃の体に突き刺さり…。


矢を無数に受け剣山のような姿で戻って来た張郃の遺体を前に、仲達は大声を上げて泣き叫びその姿を見た将士らも皆胸を痛める。

子上は兄にこっそり言う、父上は随分とガンバっちゃってるね。子元は苦笑する。父は張郃が諸葛亮の罠に嵌ることを知っていてわざと追撃させたのだ。陛下はこの"手土産"をどう思うだろうね、子上は意地悪い笑みを浮かべる。


魏帝の元に蜀軍が撤退したとの報せが。魏帝は喜ぶがその報告書を見て憤慨する。張郃が諸葛亮を追撃に出て待ち伏せに遭い死亡したと、彼を追撃に出したのは誰か、司馬懿だ!奴は朕の手足を切るためわざと彼に追撃を命じたに違いない!


成都に戻った諸葛亮。なぜ軍糧が遅れたのかと李厳を追及するが、蜀帝はそんなことよりも話したいことがあると言う。相父はずっと働き詰めで朕は申し訳ないと思っている、この機に軍権は李厳に引き渡してゆっくり体を休めてほしいと思うのだ…。

 * * * * * 

あ、やっと分かった。西城の出来事はやっぱり思考の転換期だったんだ。国に尽くす事から自分の身を守ることに転向したわけね…。 孔明が極めて善人である理由もこれで納得。

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