聖旨には曹真の下につけとある。つまり曹真は仲達に賞罰を下すことも意のままで勝てばその功は自分のものとし負ければ罪をなすりつけることも可能だということだ。子元、子上は病と称して行かない方がいいと父に勧める。だが仲達は三日後に出発するといって、暢気に釣りに出掛けて行った。
諸葛亮は陳倉を攻めるが城は強固でなかなか攻め落とせない。陳倉へ向かう曹真はその報せに笑い、王双に五千の精鋭をつけて諸葛亮の首を取ってこいと命じる。
仲達は10日以内に到着せよと言われていたがいたってのんびり行軍する。だが曹真はこの戦局の良さに気にも留めなかった。
王双の兵が陳倉に到着。直後蜀軍が攻めてきた。王双はさっそく諸葛亮の首を取ってやると意気込んで出ていく。
その頃やっと仲達は曹真の軍営に到着した。曹真は今更何をしに来たと笑い、期日に10日遅れたのだから軍法に照らし百の杖刑にしろと言い渡す。曹真は仲達に近づき囁く、かつてはたった8日で新城へ行ったお前がこんなのろのろと来たのは何か企みがあるのだろう。仲達は大司馬(曹真)に功を譲るためにわざと遅く来たのですと囁き返す。
陳倉から軍報が届く。王双は到着したその日に蜀将に重傷を負わせて撃退し諸葛亮は引き下がったという。どうだ司馬懿などおらずとも我が軍は勝てるのだ、と曹真は笑う。
父が厳しい杖刑を受けているのに耐えかねて子元は曹真に情状酌量を訴える。周囲の将士らも、元々文官の司馬懿に百の杖刑では殺してしまいかねない、もし彼が死んだらわざわざ彼を派遣した陛下の面子を潰すことになると訴える。皆から頭を下げられ曹真は仕方なく四十の杖刑に減らしてやる。子元はすぐに父を助けに走って行った。
諸葛亮の元に密偵が帰って来た。魏軍営に司馬懿が到着したらしい。彼は十日も遅れたため曹真に杖刑に処されたようだ。姜維は将軍同士が不仲なのは好機だというが、諸葛亮の見立ては違う。彼がただの雨だけで十日も行軍を遅らせるとは考えにくい、わざと遅れてわざと刑を受けたのだ。
あやしい男を捕まえたと曹真の前に一人の男が引き出されて来た。男は曹真に内密の文を持ってきたと主張する。曹真は人払いをして男から文を受け取る。諸葛亮の軍営にいる姜維がひそかに帰順したいと文に書いていた。孫礼は罠かもしれないと心配するが、姜維は元々魏人でやむなく諸葛亮の配下についたのであって、敗色の蜀に見切りをつけたのだろうと曹真は考える。孫礼はやっぱり司馬懿に相談した方がいいと勧めるが曹真の睨まれすごすご引き下がる。
孫礼は仲達の軍幕を訪れる。彼はあの後熱が引かず寝たきりだった。仲達が起きないのをみて孫礼は彼が目を覚ましたらすぐにでも相談したいことがあると子元らに告げて去って行った。狸寝入りをしていた仲達は目を開ける。孫礼将軍がやってきたということはおそらく…。
費曜の軍は陳倉へむかう道中で諸葛亮軍の待ち伏せに遭う。しかも背後にも蜀軍が現れ退路を断たれた。そして費曜の前に現れたのは姜維。帰順はもちろん嘘だった。諸葛亮は投降を呼びかけるが費曜は剣を抜くと自害した。将を失った魏軍は投降する。
諸葛亮は夜中に魏軍に偽装し、投降した兵士を利用して陳倉城へ。費曜が姜維の計略に嵌り苦境に陥っていると救援を要請させる。城門が開けられた途端に一斉になだれ込んだ。
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孔明が心底善人なのがベタすぎー。ここを実は冷徹なキャラとかにしてくれたら面白いのになー。まぁ王洛勇さんステキだから善人で結構だけど。
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