曹叡は仲達に母との約束は覚えているかと問う。仲達はもちろん片時も忘れた事はないと言い、即位に伴い亡くなった母・甄氏の名誉を回復し皇太后の名を追号すればよいと提じる。ならば郭照はどうすれば?尋ねる曹叡に仲達は、郭照もまたあなたの母なのですと答える。
司馬懿が戻って来たことに曹真は怒りと危機感を募らせる。息子の曹爽の提案で王の喪に服す名義で各県令将士を召集し、彼らを一気に陥れて人員交代を図ることに。
曹叡は仲達を侍中に復職させ新しい邸宅を用意していた。立派で広い屋敷に曹叡の心遣いと期待を知る。屋敷内には水時計まである。蛇口から流れる水が可動式のたらいに一杯になるとたらいが重さでひっくり返る仕組みだ。この仕組みはよく「利益を貪ろうとする者は最後にひっくり返って損をする」という教訓に用いられる。あの若き皇帝は私に欲をかこうとするなという戒めまで用意してたのかと仲達は感心する。
と、見知らぬかわいらしい子供が部屋の奥で遊んでいた。子供は倫と名乗り、ここが自分の家だと言う。そこへ柏霊筠がやってきた。倫が彼女をママと呼び、仲達と妻の張春華はぎょっとする。誰の子だと尋ねると、柏氏は言う「この子は司馬倫です。」あの別れの日、初めて一夜を共にした日にできた子らしい。子供が生まれた事を仲達に伝えなかったのは、仲達に余計な心配をかけたくないという彼女なりの気遣いだったのだ。この幼子は今日初めて父と対面したのだ…。春華の気持ちは複雑だ。それも分かっている柏氏は、自分一人でも子供を育てていけるので一緒に住むかどうかは春華が決めてほしいと言う。春華は、あの子は司馬姓なのだから当然共に暮らすべき、もちろんその母もと答える。
成都の諸葛亮の元に急報が。やはり曹丕は臨終前に曹叡を太子に立て、四人の補臣を置いたようだ。さてこの四人とは誰か当ててみろと言われた馬謖は、まずは曹丕の同年代の親族である曹真と曹休は手堅いだろうと言う。そして文官では尚書令の陳群、あと一人は呉質でしょう。諸葛亮は笑う、呉質では役者不足、最後の一人は司馬懿だ。彼は朝廷から追放されたにも関わらず彼の新制度は今でも魏国で稼働している、曹丕がいなくなれば彼が復活するのは道理…。陳群は軍事を知らず曹休は西方担当で恐れることはないが、我が国(蜀)方面担当の曹真は勇猛で知られる。だが彼は些か驕り高い性質で扱いやすく恐るるに足りない。司馬懿は戦に出て来ることが少なくいつも都の守備に回されていた、彼は未知数だ…そう言う馬謖に諸葛亮は彼こそが我が国の真の敵となると断言する。だが曹真と曹休は司馬懿と対立するに違いない、それを我が国のチャンスとするのだ。
尚書台で仕事を続ける陳群と仲達の元に曹真と曹休がやってきて、文帝の弔いのために各県の県令や将士を招集すべきだと言う。仲達は今彼らを招集しては国境の防衛が手薄になり他国に攻め入る隙を与えてしまうと反対。猛然と突っかかる曹真を陳群は制止して、陛下の意見を聞いてはどうかと提案した。
曹叡は亡き母の肖像を宮廷画家に描かせるがどれも気に入らず画家を全員打ち首にする。そして辟邪に民間の画家を集めろと命じる。
辟邪が部屋を出ると丁度四人の補臣に出会った。今陛下はご機嫌斜めで会えませんよと告げると、曹真と曹休は尚書台が地方官吏の葬儀出席を妨害してると辟邪に訴え、司馬懿はそんな事をすると防備が手薄になって危険だと訴え、そして三人は言い争いになり、それを止めようとして陳群は逆ギレする。その様子を見て辟邪はくすっと笑う。
辟邪が彼らの喧嘩の様子を曹叡に伝えると、曹叡は司馬懿の言う通りにしろと即答する。どういう理由にするのかと問うと、曹叡は一般庶民の葬儀と皇帝の葬儀は違い礼の尽くし方も違うのだと言い、辟邪はニッコリして戻っていった。
辟邪から地方官吏の招集は不要だと告げられた曹真と曹休は怒り司馬懿に悪態をついて去っていった。今回は冷静な判断を下してくれたが、陛下は甄氏を亡くしてからだんだんと気質が変わって来た、くれぐれも用心することだ…陳群は仲達に忠告する。
民間から呼んだ画家の絵も気に入らない曹叡はまた画家らを処刑した。それを知った郭太后は曹叡の元へ。曹叡は今度は自分で母の絵を描こうとするがやはり気に入らない。
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孔明を演じる王洛勇さんかっけーな。「洪武大案」の最初の事件の主人公やってた人だね。時代劇が合うー。そしてどっから見ても善人!orz
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