曹洪、曹真(子丹)ら曹家の眷属らが集い飲み交わしていた。子丹は先王が臨終の際に自分は周の文王のようになりたいと言ってたエピソードを話すと、曹洪は早い所子桓を皇帝にして先王に帝称を贈り、自分たちは王を名乗ろうと言い出す。早速奏書を準備し、あの司馬懿はどうせ屁理屈こねて反対するだろうから彼には知られないように陳群に署名させて上奏しよう…。
朝議で子丹は漢朝に代わって新しい王朝を立てるべきと上奏する。仲達は新しい人材登用法などを定めた「九品官人法」を上奏。将軍らはまだ戦の続く今、大きな改革を起こせば国内は混乱し攻め込まれる隙を与えると猛反対。子桓は皆の意見は分かったと言って朝議を切り上げる。
子丹らは改めて王に面会し帝位に就くよう説得するが、子桓は時機尚早だと言って帰らせる。まぁ何度かこうやって要請すれば受け入れるだろうと皆楽観的だが夏侯玄だけは不安を感じる。子桓陛下のお考えはだんだんと読めなくなってきた、まるで、まるで先王さまのようだ…。
子丹はまた宴を開いて子桓に帝位に就くよう勧める。子桓はまだまだ先の話だとはぐらかすが、酔っぱらった曹洪は自分をどこの王に封じてくれるのだ等と発言しさすがに夏侯惇や夏侯玄も眉をひそめる。
その宴の最中に仲達は「九品官人法」の奏書を持って参内する。子桓は無視しようとするが仲達は宴の席に入っていき子桓の目の前に書を差し出した。子桓はお前の奏書など読まぬと子丹が取り上げ床に投げつける。そして宴に乱入したからには飲んで帰れと酒壺を突きつけた。酒に弱いはずの仲達だが酒壺を受け取り一気に飲み干した。そこまでしてこの「九品官人法」にこだわるわけは何だ?子桓が訊くと仲達は答える「先王さまのご遺志を叶えるためです。」そして退室していった。彼が退室するため振り返ったその時、まるで鷹のような鋭い目そして狼のような険しい表情をしていたことを、陰から覗いていた柏霊筠は見逃さなかった。
去っていく仲達の姿を見て子桓は「皆が酔っているのにお前だけが醒めているのだな…」と呟く。
子丹が投げつけた仲達の奏書を夏侯玄は拾って持ち帰り読んでみた。「九品官人法」とはざっくりいうと尚書が採用試験などを行って官吏を登用したり昇格させたりする制度だ。この制度が施行されれば従来の親族のコネによる登用昇進ができなくなり、尚書台がすべての人事権を持つことになる。その話を聞いた子丹はやはり司馬懿が曹家の力を削ごうと謀っていると確信する。
仲達が寝る間も惜しんで「九品官人法」の奏書を書いているのを見て司馬防は激怒する。お前は曹家を敵に回す気か、命が惜しくないのかと。仲達はこれが陛下が真に必要としているものだといって譲らない、たとえ死んでもこの法だけは通さなければならないと言い、怒った司馬防は奏書を踏みつける。
曹家の眷属らは集い「九品官人法」の脅威について議論する。もしこの法が通ったら陳群や司馬懿に人事権が渡り彼らが勢力をつけ曹家を朝廷から追い出すやもしれぬ。しかし夏侯玄はこの法の精神は先王が度々口にしていたものと同じ、子桓陛下は採用するかもしれないと言う。曹洪はあの司馬懿を黙らせてやると言い出し、夏侯惇が止めるのも聞かず司馬府へ向かって行った。
その司馬懿は…父と弟と共に田舎へ出掛けていた。なんでも父が昨晩水害に遭う夢を見たとかで都から避難しなければと言うのだ。司馬家が曹家から迫害される暗示だと。仕方なく付き従う仲達と叔達。 と、道中で百姓らを脅して米を不正に搾取しようとしている下っ端の役人の姿を見かけた。
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仲達のキャラ、ブレまくってる気はするけど、でも視聴者に主人公の内心をわかりやすく伝えるという観点で呉秀波のお芝居はうまいんだよねぇ。彼はキャラを演じるよりも、キャラを自分の色に染めてしまう人かもしれない。(日本で言えばキムタクみたいな…。)
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