役人の鄧艾は同僚らの不正を見過ごせず米を百姓に返そうとしたためリンチを受ける。その様子を見て叔達は止めようとするが父が止める。この一帯は曹洪将軍の領地、彼には関わらぬことだ…。仲達もこんな下っ端を罰したところで不正は無くならないと制止し、やはり国のために逃げることはできないと都へ戻って行く。
その頃、司馬府を曹洪の兵が取り囲む。仲達らは朝から出掛けて不在だと言う侯吉の言葉を聞かず曹洪は門扉に矢を射かけて嘲笑する。騒ぎを聞いて春華が剣を抜いて曹洪に対峙するがその時仲達が戻って来た。仲達はやっと新王が即位してほっとしたのもつかの間、朝臣同士がこのように争っているところを見れば民は不安になり国が乱れる元となると言い、これは国を平和に治めたいという王の意図に反するものだと鋭く切り込む。曹洪は甥が自分を罰することなどないと強気だが、仲達は漢王室劉家でも皇帝は親族を処刑したではないですかと言う。曹洪は苦々しくも撤退する。一連の様子を窺っていた柏霊筠は噂通りの仲達の機知とその妻の度胸を記憶に留めるのだった。
叔達は本当に曹一族と戦ってでも新制度を訴え続けるつもりなのかと兄に聞く。仲達は分かっていた、子桓は仲達を利用して強くなってしまった曹家一族の力を削ごうとしているのだ。王のために国のためにここは退いてはならないのだ…。
曹洪が司馬府の門に矢を射かけたと聞いて子桓は激怒する。だが叔父ら一族が集まって、曹洪を罰すれば一族の団結がばらばらになってしまうと擁護する。しかし子桓はこの無法を赦せば国民の心がばらばらになってしまうと言い、曹洪の兵を斬首に、曹洪を減給に処した。
一族らは一刻も早く子桓を帝位に就け自らは王になって権力を手に入れ司馬懿を抹殺しようと図る。曹一族は陳群に連名させ王に帝位に就くよう何度も何度も上奏させるが子桓は門前払い。しかし陳群は王がいつか根負けするのではと心配し、仲達に早く「九品官人法」の勧奏書を追記して上奏してくれと頼みに来た。だが仲達はまあ焦るなといって陳群を帰し、再び書を作る作業へ。
ずっと朝議を休み続ける子桓の元に、司馬懿が奏書を持って参内したとの報せ。それも車一杯の書を積んできたという。やっと動いたか…子桓はニヤリとする。
朝臣らが皆騒然として見守る中、王の侍従がやってきて王は面会しないと伝える。仲達は、では車に積んである書は薪にでも使ってくださいと言って置いて帰った。朝臣らは皆興味本位で書を手に取る。そしてこの「九品官人法」は人づてに渡り、やがて城下の塾で盛んに議論が交わされるようになった…。
子桓は南征の準備を子丹に命じる。それを知った曹洪らは子桓が漢王朝劉家から帝位を奪う決心をしたのだと前祝いする。
いよいよ子桓は南征へと出立する。仲達は皆が集う出発の儀式で再度「九品官人法」を上奏するつもりだったが寝坊してしまい慌てて出掛けた。
仲達が予定と違って来ないので子桓は諦めて出発しようとしたがそこへ仲達が現れ、意気揚々と上奏しようと奏書を開いた。が、彼は慌てて出たため間違えて白紙の書を持ってきていた!子丹はふざけてるのかと怒り仲達を罰するよう求めるが、子桓は罰するにも前例がないと言って処遇を陳群に任せそのまま出発していった。
鍾会の通う塾では「九品官人法」が大いに支持されており、この度司馬懿が投獄されたと聞いて彼を助けてほしいと皆陳述書を書く騒ぎになっている。鍾会も父・鐘繇に彼を救ってほしいと言うが、鐘繇は何も心配いらないと答える。
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子桓は葡萄が好きなんだねぇ、以前もお母さんからもらったおいしい葡萄があるから食べてけって仲達に勧めるシーンがあったような。
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