「軍師連盟」第十七集

丁儀は子桓を棒刑にかけて自白を取ろうとするが子桓はじっと耐え、しかも丁儀がコンプレックスにしている容姿について嘲ったため丁儀は怒って鞭刑にかける。失神した子桓に水を浴びせさらに自白を迫るが、子桓はそれでも丁儀を嘲るのみで、丁儀は怒り拷問はエスカレートしていく…。


子桓と甄氏の子・叡が熱を出して寝込む。魏王は孫の見舞いへ。叡公子はうわごとのように「お父さん、お父さん…」と繰り返している。魏王は手ずから薬湯を飲ませる。阿照はどうか牢の子桓の見舞いに行かせてほしいと願い出る。と、その時司馬懿が魏王に面会に来たとの報せ。

仲達は魏王に平伏し子桓に会わせてほしいと願い出る。会ってどうすると聞かれた仲達は、問題の書が本当に子桓が書いたものなのかを問い、もし違うのならば命をかけて真相を追求し子桓の汚名を雪ぐつもりだと答える。魏王はお前の命など誰も気にせんと嗤うが、仲達は自分の命は用無しかもしれないが五官中郎将の命と魏国太子の位は何にも換え難いものだと答える。


魏王の許しが出て仲達と阿照は牢獄の子桓の元へ。体中傷だらけの子桓に必ず冤罪を晴らして見せると言い、その血だらけになった衣服を着替えさせる。そしてその汚れた衣服を卞夫人に届けた。卞夫人は我が子が酷い拷問を受けていることを知り驚愕。仲達は丁儀が私怨で子桓を痛めつけており、このままでは命を取られかねない、早急に審議官を鍾繇に戻すべきだと提言した。


鍾繇は疑問を持っていた。仮にあの書が偽物だとすると、偽造者は荀令君、子桓の二人の筆跡をよく知る者。真っ先に疑われていた楊修は荀令君とはあまり親しくなかったはずだ。荀令君の書庫に入ることができて書道に長ける者などそう多くはない。司馬防が朝臣みんなに字を書かせて見比べてみれば真犯人が分かるのではないかと問う。そして自分の息子たちのためではなくこの魏国の将来がかかっている事件であり、この事態を放っておけば必ずや内乱が起き血の雨が降ると説く。


阿照はずっと子桓に寄り添い励ますが彼は既に生きてここを出られまいと諦めている。せめて生きた証として自分の作った詩文を後世に残してほしいと阿照に書き留めさせた。

先の尋問から2日しか経っていないのに子桓はまた呼び出された。制止しようとする阿照を振り切って子桓は尋問室へ向かう。だがそこで待っていたのは丁儀ではなく鍾繇だった。

鍾繇は書の内容について問う。書には魏王の行いが漢王朝天子に背くものだという批判が書かれていたが、子桓はそれは真に偉大だった劉邦の時代の漢王朝の話を引っ張り出してこねくり回してるだけの、この現代にそぐわない空論だと厳しく指摘する。幼いころから父のそばで父がこの世界に平和をもたらすためにどれだけ苦労し戦って来たかをこの目で見てきた、その偉大なる父をそしるこの書の作者を絶対に許せない、子桓はきっぱりと答える。鍾繇はその言葉は必ず魏王に伝えようといって子桓を牢へと帰らせた。と、尋問室の隣から現れたのは魏王だ。鍾繇は魏王に書を捏造した犯人を突き止めるため朝臣の筆跡がわかる奏書を見せてほしいと願い出る。魏王は存分に調べるがいいと許可を出し、そして自分に何も気を遣うことなく真実を追求せよと命じた。


仲達は子桓に仕える者や支持する朝臣らと共に大理寺の前で鍾繇を迎える。子桓の捜査の結果が心配で集まったと言うが、鍾繇は自分に圧力をかけに来たのかと怒る。とそこへ荀令君の甥の荀攸もかけつけて叔父の汚名を雪いでほしいと頼みに来た。鍾繇はため息をついて大理寺へ入って行く。鍾繇に同伴してきた鍾会は憧れの司馬懿先生を目の前にして嬉しそうに拝礼していった。 鍾繇は借りてきた膨大な量の奏書を広げ、息子にも手伝わせ問題の書と同じ筆跡の文字を探す。曹子桓はいつもは飛白書体を書く。最後のトメやハネの部分が少し飛び上がるように分かれた筆跡になるのが特徴だ。だが問題の書はこの分かれた部分が見当たらない。父がすでに問題の書が捏造されたものだと見抜いていることを知り鍾会はさっさと魏王に言えばいいのにとぼやくと、それはそれで子建に不利な結果を招くため容易ではないと父は答える。なら捜査せねばよいのにと不思議そうに見る息子に鍾繇はいいから調べろと奏書を広げる。


叔達は帰りの遅い仲達を心配して待っていた。仲達は結局一日中大理寺の前で立っていたのだ。叔達は苦労の絶えない兄たちを見て自分も何か手伝いたいと思い仕官しようと考えていると告げる。仲達は素直な性質の弟が陰謀渦巻く政治の世界に生きていけるのか心配だったが、未だ阿照を心配する彼のために子桓に下で働けるよう推薦することに。


長く牢へ入れられている子建の元へ魏王がやってきた。子建は魏王に司馬門での狼藉は実は司馬朗ではなく自分がやったことなのだと告白する。だが魏王はその事についてはもう言うなという。

子建は数日前に見舞いにやってきた楊修から子桓の事件を聞いていた。父からこの事件に関与しているのかと問われた子建は、自分が兄を陥れるような卑怯な真似は絶対にしないし、楊修も自分のために一心に尽くしてくれる良い人なので兄を嵌めるような事はしないはずだと言う。そして兄もそのような事件を起こすような人ではないと擁護し、もっとよく捜査するべきだと答えた。だが魏王は「愚か者!」と叱りつける。なぜお前を後継者候補として兄と戦わせているのか、その真意がまだわからないのかと。乱世をおさめた後、世に平和維持していくために君主に求められる素質は「仁徳」。自分にはないその素質を持つ子建だからこそ後継にと考えているのだ。しかし無垢な心だけでは世を治めることなどできぬ、そこには人の心をあやつりおさめる手法が必要なのだ、それが"政治"なのだ。


奏書の文字を調べる地味な仕事は今日も続いていた。父のために昼飯を持ってきた鍾会は父が一巻の奏書を広げて固まっていることに気づく。ついに犯人の書を見つけたのか!?覗きこもうとする鍾会を前に鐘繇は書を畳む。この事の真相には、鐘家の将来がかかっていたのだ…。

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な、なんていいところで引くの!なんて息つかせぬ展開!

Chaoyang's Ownd

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