2017/9/10記
ようやく武関に到着したが姝(シュ)はまともに食事を摂っていないためすっかり弱っている。月(ユエ)はお付きの女医の処方せんを持って秦の薬屋に駆けこむが、処方量が間違ってるからと売ってくれない。困り果てていると薬屋の若旦那・庸芮が出てきてユエの持つ処方せんを見てくれた。秦と楚では秤の大きさも異なるために、秦の方式で見ると致死量をはるかに超えていたようだ。楚式も知るという庸芮が薬を量ってくれて無事薬を買い付けることができた。秦には庸という地名があり気になったユエが尋ねてみると、やはり庸芮は秦に滅ぼされた庸国の末裔だった。
ユエが戻ると誰かからの伝言が届いている。その内容を見てユエは指定された木の下へ。そこには予想通り、黄歇が待っていた。楚国を出さえすればなんとかなるかもしれない、わずかな期待を持ってここまでやってきたが黄歇はユエの期待に背くことなく、ひそかに出国して追いかけて来てくれたのだ。二人は久しぶりの逢瀬を楽しむ。
薬を飲ませているのにシュは一向に良くならずむしろ悪化している。病床のシュはユエに、こっそり逃げるように言う。シュは黄歇が行方をくらましたと聞いた際にユエが驚いた様子を見せないことからきっと彼が追いかけて来るであろうと予想していたのだ。自分にかまわず黄歇と一緒に逃げて幸せになってほしいと告げる。
こんな優しい姉を放って行く事などできない、ユエは秦都・咸陽までシュと共に行くことを決意、黄歇にそれまで待ってほしいと伝える。黄歇はユエのためならいくらでも待つと言ってくれた。 その帰り、ふと厨房を覗くと女がかまどで異物を燃やしている。追いかけるが怪しい人影は逃げてしまった。異物の燃えさしを調べるとそれは麻黄。薬の一つだが、量が多いと逆に体を蝕んでいく…今のシュの様子はまさに麻黄中毒のようだ。玳瑁は秦の仕業だと断定する。後宮を取り仕切る魏琰が息子を太子にするために王后となるシュを排除しようとしているのだと。 原因が判明しシュの体調も徐々に良くなり、咸陽へ向けて出発した。
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まさか黄歇(のちの春申君)って最後まで本命なのかしら??
こんなに純愛アピールしておいて、でも史実的に絶対くっつかないでしょ??
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