「天盛長歌」第三十七集

鳳知微の処刑が明日に迫るがいつもと変わらず平然とする寧弈に寧澄はやきもきする。

宗宸の元には血浮屠が集い、命を懸けて鳳知微を救い出すと決起する。


あと数時間で処刑が行われる…皇帝は実は"魏知"の才能を惜しいと思っていたが今更どうすることもできない。そこへ辛子硯がやってきて、昔話を交えながら才能ある人物との出会いは貴重なものであり大切に育てれば必ずや偉業を成し遂げ恩返しをしてくれるものだと説く。はじめは心から忠誠を誓っていなくても彼らを厚遇することで必ず心も捧げるようになるし、罪ある者はそれ以上の功で返そうとすると。その言葉に皇帝は活路を見出す。

宮殿の外で待っていた寧弈は走って出て来た辛子硯にどうだったと訊くが辛子硯は首を振る。蒼白になる寧弈にしかし辛子硯は袖から聖旨をのぞかせニヤリと笑った。「陛下は承諾された、さあ早く。」そう言って寧弈の肩を叩く。


西市に設けられた処刑場には宗宸率いる血浮屠が一般人に紛れて潜伏していた。鳳知微が連行されて行く、その行列の前に秋明纓が立ちふさがった。秋明纓は皆の前で鳳知微を罵倒しお前など我が子ではないと絶縁を叩きつける。その姿を見守りタイミングを計る血浮屠ら。衛兵が秋明纓をどかせようと歩み寄る…血浮屠らが袖の下に隠した石弓を放とうと狙いを定めようとしたその時「処刑官!聖旨を受けよ!」寧弈が馬で駆け付けた。

楚王…!秋明纓は夫の仇人を睨みつけるが、宗宸は撤退を指示し血浮屠らはその場を離れていく。


寧弈は鳳知微を連れ皇帝の元へ。部屋の外で跪き待つ鳳知微に趙淵が座布団を差し出す。それは皇帝の真の気持ちであった。

寧弈は鳳知微の罪に対する罰として辺境の地を監督させることを提案する。罰なのに爵位を与えるのかと皇帝は憤るが、鳳知微が皇帝自らに罰を下してほしいとやってきて土下座する。鳳知微は陛下の遣いとしてどんな辺境へも赴く覚悟だと言う。皇帝は顔を背けたままさっき寧弈が言った通りにしろと命じる。鳳知微はこの命を国のために捧げると涙を流し拝礼する。皇帝は鳳知微を閔海巡按に任じ、楚王と共に閔海へ赴けと命じた。


鳳知微は寧弈が命まで懸けてくれるその真の気持ちは既にわかっていたが、どうして助けてくれたのと訊く。だが意地っ張りの寧弈はお前が自分の駒だからと言い張り、死ぬ前にちゃんと俺の役に立てと言うので鳳知微もさすがにむっとする。

閔海へ行く前に遊んでいきたいと鳳知微は寧弈の手を引いて賑やかな市場へ。久しぶりの買い物などを楽しむが、その時通りすがりの男と肩がぶつかった。男は会釈して去っていったが、寧弈はその顔に見覚えがあった。鳳知微が処刑場へ連行されようという時に寧弈がかけつけた際に、袖から石弓を出そうとしていた男…あの時周囲には多くの手練れが潜んでいたことを寧弈は察していた。


寧弈は顧衍を呼び出す。そして秋明纓の周りに血浮屠の残党が残っているのではないかと追及する。秋明纓の夫が誰だとか大成の遺児が生きているのかなど構う気はないが、天盛王朝を覆そうなどと思うなと奴らに伝えろと命じる。そしてもう一つ、鳳知微には血浮屠の事は一切明かさないようにしてほしいと…。


鳳知微が魏府へ戻るとそこには秋明纓と宗宸が待っていた。鳳知微は母の忠告を聞かなかったことを心から反省していると土下座する。その彼女を秋明纓はやさしく助け起こす。鳳知微は処刑直前に現れた母が自分を助けようとしてくれていたことに気づいていたが、同時に周囲に不穏な動きがあった事、そして先ほど市場で自分の周囲に怪しい動きの男らがいたことにも気づいており、彼らが何者なのかと尋ねる。宗宸が彼らは自分のかつての教え子たちで、弟弟子のために集まってくれたのだと誤魔化した。しかし何かがひっかかる鳳知微は、昔私塾で禁書であるはずの大成要略を読ませたのにはなぜかと問う。宗宸は大成要略が純粋に学問として優れていたからで他意はないと答えた。鳳知微が死刑を免れる代わりに閔海へ行くことになり、しかも楚王と一緒と聞いて秋明纓は青ざめる。


寧弈が鳳知微と共に閔海へ行くことになりそれを断らなかったことに怒り心頭の辛子硯。都から離れることは後継者の地位から離れることと同義だ、しかも常遠が最も憎んでいるのは楚王、行けば必ず殺される!鳳知微の正体を知りながら、あの女一人を救うために今までの綿密な計画を全て台無しにするつもりなのか!だが寧弈は常遠は必ず倒すし鳳知微も守る、兵権を手に入れ閔海を取り戻す、全ては賭けだと言い放つ。ついに辛子硯は愛想を尽かして、都で吉報を待っていると皮肉を吐いて去っていってしまった。

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辛子硯、普段コメディキャラ?なだけにこの終盤のようなシリアスなシーンがめちゃくちゃ響くんよな。趙立新のお芝居がほんま素晴らしい!

あとやっぱり秋明纓が個人的に好きすぎる。存在感大きすぎる。

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