儒家らを避難させた満寵は劉平に、なぜ潜龍観が危険だと分かっててやってきたのかと訊く。劉平は知っていたからこそ来なければならなかったと言い、満寵はなぜ郭嘉が彼の正体を知りながら公表しなかったのかが理解できた。その時背後で地鳴りのような音が。振り向くと潜龍観が崩れ落ちようとしている。中に一人残っている崔琰がスイッチを押したのだ。自殺する気だ!劉平は崩落し火の手が上がる潜龍観に駆け入り崔琰を引っ張り出す。そこへ炎を上げる柱が倒れかかって来た。だがそれを満寵が間一髪で支え、三人は脱出する。
同刻。皇后の元に毒酒が運ばれる。運んできたのは他でもない司馬懿だった。曹丕は彼と劉平の関係を知るだけに残酷な役目だと心配するが司馬懿はむしろ平然としている。伏寿は差し出された杯を一気に飲み干す。血を吐く彼女に司馬懿は天国から俺の復讐を見届けろと言い捨てて笑って出ていった。
劉平は急ぎかけつけたが今一歩遅かった。伏寿の冷たくなった体を抱きかかえる。そして曹丕もひそかに思いを寄せていた皇后の死に複雑な思いを抱いていた。だが彼には天下を取るという野望がある、そのためにも司馬懿には感謝していると告げる。劉平は平然としている司馬懿に剣を突きつけるが曹丕が剣を素手でつかんで制止する。剣の切っ先は司馬懿の胸に刺さったが彼は避けようとはしなかった。司馬懿は自ら成し得たいことのためには自らが傷つく事を恐れないと、この乱世で誰も傷つかないなどできないことなのだと言うのだった。
満寵から一部始終を聞いた曹操は憤る。そこへ孔融が乗り込んできて皇后を殺すとは謀反の証だと騒ぎ立てた。曹操はもはや打つ手がなくなってそのざまかと笑い、禁酒令に反した罪で斬首にしろと満寵に命じた。
楊修は伏府を捜索する。そこへ曹丕がやってきた。こんな直ぐに伏府にやってくるとは何か思惑があるのでは?そう言って楊修が手にしていた箱を取り上げる。中には伏完から楊彪に宛てた手紙が入っていた…。
伏府からは楊彪と荀彧への手紙が出てきた。共にクーデターを果たそうという内容だ。楊修は誤解だと曹操に訴えるが、楊家は今まで何度も謀反の疑惑があり今度はもう看過できないと曹操は告げる。楊修は父はもう引退した身なので自分が父の代わりに死罪になると願い出て連行されて行った。
尚書台で荀彧は未だ筆が進まない。伏完を国の裏切り者だと記すに忍びないのだ。そこへ曹操がやって来る。伏完の手紙を叩きつけ、謀反を知りながらよくもわしに報せなかったなと突きつける。裏切り者と言う曹操にしかし荀彧は、変わったのはあなたの方だと、元々漢皇室を助け董卓と戦ったのに、いつの間にか皇室と対立するようになったのはあなたの方だと泣いて訴える。
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荀令君…(TДT)
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