楚王が進み出て、ここはひとつゲームをしてみようと提じる。ここにいる皇子や姫君らに本当に縁があるならば息がぴったり合うはずだと。皇帝はおもしろいとその案に乗り、皇子らに「人の根本たるものは何か」というお題で各々一文字を書かせた。それを封し、誰が書いたのかわからぬようにして姫君に引かせ、姫君らはそこに書かれた文字の真意を説明してみせるのだ。縁があり心が通じ合うならば説明できるだろう。
まず華宮眉が挑戦する。楚王にアプローチしたい彼女はあらかじめ賄賂を渡しておいた女官からこっそり指示を貰い楚王の封を引き当てる。しかし中には何も書かれていない。華宮眉は何も書かれてなかったら説明しようがないと泣きそうな顔で訴えるが楚王はそれが自分の回答であり答えられないのは縁がないということだと突き放す。韶寧公主が憤慨して進み出て、楚王は姫君や陛下を馬鹿にしてると訴える。その不穏な空気に耐えられず鳳知微が進み出て、楚王が白紙で出したことは結局のところは陛下の健康と長寿を祝うことにあったと上手にこじつけた。第十皇子の寧霁が純粋にその解説に感動してこれ以上の解答はないと褒め称え、皆も揃って陛下の誕生日を祝って拝礼する。常貴妃が鳳知微は見事に楚王の意図を読み取ったので縁があるのではないかと言うが、楚王は今日は妃を選ぶ気にはなれないし顔がちょっとと言い淀んで辞退する。
次に姚丞相の娘が封を引いた。それは燕王のもので愛と書かれていた。姚丞相の娘はこれは世俗的な愛ではなく普遍的な愛であり、すなわち天下の人々を守っている陛下を指していると解答する。燕王は進み出て、まったくその通りだと答え彼女と縁があるに違いないと言う。だが姚氏は他の皇子の封も見てみたいと申し出た。常貴妃がルールを曲げるのは不敬だと訴えるが皇帝は許可する。姚氏が手にしたもう一つの封の中身もやはり愛という字。そもそもこの封書は常貴妃によってすり替えられ楚王の封以外は全て愛と書かれており、姚氏がどれを引いても燕王が書いたものとできるようにしていたのだ。常貴妃はたまたま兄弟同士で気が合って同じ文字を書いたに違いないと言い繕い、魏王にそうだろうと同意を促す。その剣幕に押され魏王は自分も愛と書いたと答えた。このままでは皇帝が怒る事でしか収拾をつけられなくなると気を使った趙淵が宴をお開きにさせたためうやむやのまま終わった。
次に誕生日プレゼントの献上式へと移る。楚王はたった一枚の通貨を差し出した。閔海で流通している私貨だ。とてもよくできていると常遠への皮肉たっぷりに献上した。王才人は意を決してプレゼントの箱を献上する。趙淵がその覆いを取るとそれは陛下の金の箱(※常貴妃が仕込んだ偽物)…。常貴妃がとんでもないことだと糾弾する。王才人は自分の仕業ではない、いつの間にかすり替わっていたと訴えるが常貴妃はしらばっくれるなと突きつけすぐに逮捕せよと騒ぐ。王才人は本当に何も知らないとシクシク泣くが、その彼女に楚王が歩み寄り、正直に誰に唆されたのか言えと迫る。王才人は"あの時"と同じだ、あの時の報いを今受けることになったのだと嘆き、常貴妃は余計なことを口にするなと激高する。
その時どこからともなく琴の音が…それは滟妃の奏でる音によく似ている…王才人は泣き崩れ、ついに陛下に訴える「私が、私が彼女を殺しました!18年前に彼女を殺したのは、私です…!」
彼女とは誰なのかはっきり言え、楚王が迫るが、その時皇帝が気を失い倒れてしまった!
韶寧公主は心配の余り、制止する趙淵をも振り切って父帝の寝所へ見舞いに行く。皇帝はぐったりして横になっていた。だが皇帝はお前の顔を見たらちょっと気分がよくなったと言って彼女を帰らせる。と、むくりと起き上がった。実は仮病だったのだ。
皇帝は18年前のあの光景を思い出す。この裏切り者め!皇帝が怒り指を突きつけた彼女、滟妃は、許しを請うでもなくいきなりキスをした。血の味がする…。滟妃は我が子にも同じことをした、これで我が子とあなたは同生同死の運命を辿るのだと高らかに笑う。日落族の巫女の呪いだ!激高した皇帝は自ら弓で滟妃をくびり殺したのだった…。
18年前の事件について王才人が自白すれば必ず彼女に指図した者の正体がばれる…常貴妃は絶望的になるが燕王は諦めるのは早いと母を励ます。とにかく金の箱の中身を確かめねば。燕王は韶寧公主を青溟書院へ送り込む。
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楚王が、ほんまにひでえやっちゃ!!容赦なさすぎ!!ほんまに敵に回したら面倒なお人や!!
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