「虎嘯龍吟」第二十九集

曹爽は蒹葭を寵愛。蒹葭は草花を集めて香をつくるのが趣味だと言うので曹爽は彼女のために大庭園をつくってやろうと言う。他に何か好きなものはあるかと問われた蒹葭は、宮中にいた頃噂になっていた七宝珊瑚樹と孔雀百鳥裙というのを一度見てみたいと言う。これは先帝だけが持っており太后にねだられても下賜しなかったという弩級のお宝だ。


何晏は司馬昭を屋敷に招き接待する。そして多くの戦功がある彼を典農中郎将に任命するのはいささか役不足ではないか、もっと上の要職に就くべきではないかと揺さぶりをかける。子上はかつて軍令に背いた身であるし父の判断も当然だと答え、なぜ君がわざわざそんな事を言うのかと訊く。何晏は自分が曹公家の親族となっても一切官職を与えられずこうして退屈な日々を過ごしている、同じような目に遭うのは見るに忍びないからだと言う。そして不思議な五色の粉末を持ってきた。何晏はそれを急須に入れて湯で溶いて茶碗に注ぐ。これは五色散といって、飲めば嫌な事を忘れていられる、きっと中郎将もお好きですよ…。


曹爽は太后の侍従長の韓を宮廷の総官に任命し、皇帝と太后に近づく者がいれば逐一報告せよと内密に命じる。

曹爽はその地位でもって官吏を脅し強引に皇帝の宝物庫を開けさせ、七宝珊瑚樹と孔雀百鳥裙は陛下の代わりに自分が保管すると言って持ち出させた。


いい気分にすっかり酔っぱらった子上に何晏は囁き続ける、子上、君は大将軍になるべき男なのに太尉は君の事を嫌って閑職につけた、さぞかし悔しいだろう、実は私も曹爽にへりくだるのは悔しいのだ、私と君は同じ気持ちを共有している…何晏は太尉の行動を待つより自ら動いて大将軍の地位を獲りに行くべきだと説く。そして自分は子上の力になろうといって乾杯する。


太后は曹爽が皇帝の宝を強奪していったと仲達に泣いて訴える。だが周囲の宦官が聞き耳を立てているのに気付いた仲達は、きっと何かの誤解でしょうと答える。

曹爽は兎にも角にも邪魔な司馬懿を追い出すためには彼から兵権を取りあげなければならないと考えるが世論や将士らの士気を考えると容易な事ではない。何晏は司馬昭を抱きこみ司馬懿を告発させようと提じるが、丁謐はそんなにうまいこといくだろうかと不安を口にする。


仲達は柏氏と碁を打ちながら、曹爽が次にどういう手を指してくるだろうかと相談する。柏氏は彼がまず宮廷護衛兵の兵権を狙ってくるだろうと読む。そのために仲達を陥れるのではなく太傅(皇家の教育係)に昇進させ順当に兵権を取り上げる気ではないかと。その鋭い読みに仲達は感嘆し柏氏が男でなくてよかったと言う。柏氏は笑って、もし男だったら私は絶対旦那様を敵に回したくないですわと答える。


仲達は幼い陛下の教育に苦心している太后のために柏氏を陛下の保母として参内させる。柏氏はすぐに陛下の信頼を得て太后は喜ぶ。そして自分の悩みも柏氏に相談するように。

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うーん、今度の敵は曹爽で違いないんだけど彼はあまりに単純だし、やはりここは何晏に期待がかかる。

Chaoyang's Ownd

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