大成王朝末年、寧世征は挙兵し大成皇帝・哀帝を倒し天盛王朝を建てた。
寧世征は長男の寧川と六男の寧弈に哀帝の遺児を追わせる。二人は赤子を託され逃げる武装組織・血浮屠のリーダー顧衡を追い詰めた。寧弈は赤子を差し出せば命までは取らないと説得しようとするが寧川は問答無用とばかりに襲い掛かり、顧衡は赤子と共に崖から身を投げた。
寧川は遺児を射殺し任務を全うしたと報告して太子に封じられた。そして事実と異なると言い出されないよう寧弈の生母を排除し、寧弈を庇う三弟・寧喬を陥れて殺害、寧弈に罪を着せて宗正寺に閉じ込めた。
八年後、国に疫病が蔓延する。寧弈は宗正寺で謹慎中に自身の領地の名産品である蜀錦の製造を学び自ら着物を手掛けていたが、その利益を全て供出して疫病罹患者を囲う病院を作り、野焼きをして疫病を封じることに成功した。天盛皇帝・寧世征は疫病が静まるよう願いも込めて特赦を発することに。寧弈は八年ぶりに自由の身となった。寧川は警戒を強めるが、二弟・寧昇や五弟・寧研は八年間も寺に閉じ込められていた六弟に何ができようかと笑う。寧川は天盛王朝の都督(将軍)を務める常家と親族関係にあり、将軍家との結びつきと太子の地位を利用して公的資金を流用し 私腹を肥やしているのだった。
皇帝は疫病を封じた功で寧弈に朝廷に復帰することと、国立アカデミーである青溟書院に赴任し才能ある人物を推挙する仕事につくよう命じる。青溟書院は朝廷人事に大きく関わってくる重要な機関であり大臣らは猛反対する。寧弈は涙を流して自分は今まで通り着物を作って静かに暮らしたいと申し出るのだった。
実は皇帝は太子・寧川を取り込んで朝廷を牛耳ろうとしている常都督の勢力を抑えるために寧弈を利用しようとしていた。まずは常都督と同等の権力を持つ都督・秋尚奇の勢力を彼につけることに。秋家の娘を寧弈に嫁がせるよう命じた。秋尚奇は困惑する。寧弈と縁を組めば太子や常都督に敵視され愛娘がどんな目に遭う事か…しかし皇帝が常家の勢力を抑えるために秋家の力を利用しようとしていることもわかる、これは皇帝の信頼の証でもあるのだ。
悶々とする秋尚奇の元に妻がやってきて、おめでたいことになったと言う。何がめでたいと呆れるが、妻は嫁入りするのが私達の娘ではないというのだ。
都の奥方連中の間では寧弈が手ずから作った雅な蜀錦がちょっとしたブームになっており、青溟書院院長の辛子硯も妻に引っ張られて寧弈の蜀錦を扱う民間の着物店へやってきた。
寧弈は淡々として辛子硯の体を測り着物をデザインしていく。その彼に辛子硯はとある事実を告げる。実は亡き第三皇子・寧喬から寧弈を援けていくよう託っていたというのだ。三兄の名を聞いて寧弈の手が一瞬止まる。寧喬は兄弟の中で唯一寧弈に優しく、名君に相応しい尊敬すべき兄だった…。だが今は汚い手段で利を貪る長兄や常都督らの天下であり、善なる心など何の役にも立たないのが現実だと自嘲気味に笑う。辛子硯はしかし今がチャンスなのだと説く。皇帝は常都督の勢力を削ぐために寧弈を解放したのだ、秋家との婚姻も勢力をつけて対抗させるため。寧喬の仇を討ちたくないのか、と…。
鳳知微は幼い頃から学問に興味があり男装して私塾へ通っていた。母の秋明纓は女がいくら学んでも何の役にも立たないからいい加減にやめなさいと反対している。 そんな鳳知微に突然縁談が舞い込んできた。秋尚奇の姪に相当する彼女に第六皇子に嫁げというのだ。鳳知微はモノみたいに売り飛ばされたくないと反発する。
ある朝、都の警察機関である金羽衛の衛門に男の死体が吊り下げられていた。胸には血浮屠が使う石弓の矢じりが刺さっており、さらに遺体の口の中には「血浮屠の裏切り者を生かしてはおかない」と書かれた紙が詰め込まれていた。
実は血浮屠の矢じりを死体に仕込ませたのは辛子硯だった。寧川らは動揺したに違いない…寧弈はさらにもう一押ししようと言う。
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マフィアのドンが超絶似合う倪大紅さんにこういうワルじゃないまっとうな皇帝ってのは意外に思ったけどいやいやさすがベテラン、予想とはまったく異なるキャラだわ。
趙立新はやっぱひとクセある人物が似合う、しかも主人公を演じる陳坤がそれをねじ伏せるくらいの存在感あるから変に浮いたりしてない!
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