「軍師連盟」第三十八集

喪服のままやっと曹丕の前に現れた司馬仲達は開口一番、甄氏は冤罪だと訴える。郭照が流産して喜ぶのは誰か、甄氏には既に嫡男がいるのに郭照を陥れる必要があろうか!この事件は甄氏と郭照の二人を陥れようとしたものだ!

その言葉に曹丕ははっとする。しかし既に甄氏に毒酒を届けさせた後だった…。


甄氏の元に死刑命令である毒酒の杯が届けられた。やはり曹丕は自分の言葉など聞いてはくれない…諦めた甄氏は杯を一気にあおった。その直後曹丕が駆けこんでくる。医者を、医者を呼べ!甄氏を抱き上げて叫ぶ曹丕に侍従がすがりついて詫びる。実は杯の酒に毒は入っていなかったのだ、郭照が侍従に命じて酒をすり替えさせていたのだ。よかった…曹丕は甄氏を抱きしめる。


誰が真犯人なのか曹丕には見当がついた。まだ決まっていない太子の位に目を付けた輩が暗躍しはじめているのだ。

新たな後継争い…お前も参加するのか?そう問われた仲達は、自分は昔からただひたすら平穏に暮らしたいと思っているのだと答える。ではわたしに孤軍奮闘せよと?それとも共に闘ってくれるのか?その問いかけに仲達は無言で平伏するのみ。よく考えておいてくれと言って曹丕は立ち去っていった。


曹丕は劉協の娘の姉公主を呼びつけ、郭照に毒を盛った小姓を引っ立ててきて斬首を命じる。そして姉公主に剣を突きつけた。侍従の説得で姉公主は処刑は免れたが冷宮送りとなった。曹丕は妹公主は親元へ送り返す。あの時劉協に情けをかけたばかりに…信じた者に裏切られる、それが彼が最も許せない、そして彼を最も苦しめる事なのだった。


曹丕が目下可愛がっているのは三歳になる礼公子だった。曹丕は礼公子を郭照の養子にして太子に立てようと考える。そうすれば郭照は皇后となり、将来自分と同じ墓に入れる。それを知った郭照は、嫡男の叡公子が太子になるべきなのにこんな幼子を後継争いに巻き込むのはあまりに可哀想だと訴える。


甄氏は侍従に扮して叡公子と共に宮殿を出て司馬府へ。どうしても司馬懿に相談したいことがあるのだ。邸内で叡公子らの姿を見かけた夏侯徽は不審に思い遠目で様子を窺うが、その様子を司馬昭に見咎められ慌てて立ち去る。また一方では柏氏の侍女の小沅が部屋の外で聞き耳を立てているのを見て侯吉は不審に思う。

甄氏は曹丕が礼公子を郭照の養子にして立太子しようとしており、邪魔になる叡公子に危害を加えるのではないかと心配しているのだと告げる。そしてかつての後継争いで曹丕を勝利に導いた司馬懿にどうか叡公子を助けてほしいと涙ながらに訴える。仲達は嫡男が後継となるべきで二度と魏国を後継争いによる混乱の憂き目には遭わせないとはっきりと誓う。叡公子が魏国の国民に平和な暮らしを約束する太子となるよう護っていくと、甄氏と仲達は血の誓いを交わす。


小沅は慌てて柏氏に報せに行く。柏氏はこの事は誰にも言ってはならないと厳重に言いつける。皇妃がお忍びで朝臣を訪ね後継について相談していたなど知れたら、司馬家全員の首が飛ぶばかりか国自体をも大混乱に陥れかねない。


宮殿へ戻って来た甄氏。部屋にはなぜか曹丕が待っていた。甄氏は勝手に宮殿を抜け出した罪については罰を受けると膝をつく。曹丕は今回の事件で甄氏に久しく会っていなかったと思いやって来てみれば勝手なことをしていると静かに怒る。甄氏は嫌われている自分に会いに来るとはよもや思いもしなかったと答える。そんなに嫌いならなぜ娶ったのか、改めて尋ねる甄氏に曹丕は言う、父はそなたが子健を好いていることを知ってわざとわたしに娶らせたのだ、子健がわたしを憎むよう、わたしと争って太子になるよう仕向けるために…!

自分が人から恨まれる役目を与えられた手駒であったと知り、甄氏はあの時袁氏の館で死なせてほしかったと泣き崩れる。後継争いによってめちゃくちゃにされた人生、息子には同じ目には遭わせたくない、どうか叡公子に後継争いを起こさせないでと懇願する。


その夜、侯吉から小沅が昼の甄氏との会話を盗み聞きしていたと知った仲達は今後彼女が誰に接触するか厳重に見張るよう命じる。そして自ら西の離れへ。柏氏は眠らず部屋の外にいた。軽く雑談をするが、柏氏は新制度のおかげで魏国は栄えてきて仲達は新世代の信陵君(※戦国時代の魏の公子。信義に篤い人物だと伝えられる)のようだと言う。信陵君は一度王を裏切り魏国を棄てた、彼に喩えるのは(人を褒めるのに)おかしくないかと仲達は睨む。柏氏は信陵君が魏臣として最も不適切だったのは魏国を離れたことではなく、国王の寵妃との関係だと言う。

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甄宓役・張芷溪、お美しい。絵から出てきたかのような美しさ。

この子は本当に悲劇のヒロイン。薄幸の美少女。

Chaoyang's Ownd

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