「軍師連盟」第三十六集

曹洪が練兵のため寿春へ行くと聞き、鄧艾を心配した仲達は病と偽って仕事を休み、柏氏を連れてこっそり視察に行く。道中の酒場で休憩しようとしたその時、客の男が突然仲達の肩を刺した!それは夏侯惇の息子・夏侯楙であった。仲達は剣を突きつける夏侯楙に、あの日夏侯惇とは腹を割って話し合い、新制度は魏国に利益をもたらすとご理解いただいていたが曹家と夏侯家を苦境にさらすことになると苦しんでおられたと告げる。夏侯楙は恨みは今の一刺しで最後にし、今後は夏侯家司馬家は協力していくと剣を収める。そして鄧艾の身が危ういとだけ告げて去って行った。


寿春では曹洪が鄧艾を捕らえ処刑しようとしていた。人々は皆人柄の良い鄧艾を擁護し不当だと声を上げている。裁判も通さずいきなり処刑を命じる曹洪に官吏も違法になると諫めるが、曹洪は無視して斬首を命じる。子夜が割って入り鄧艾をかばったためその場で刺殺され、あまりに無法で非道いやり方に人々は皆冤罪だと騒ぎ立てる。腹を立てた曹洪が自ら鄧艾を斬ろうと歩み寄ったその時「御史中丞のご到着!」司馬仲達が馬で駆け付けた。鄧艾に罪があるというのなら大理寺で審議するのが筋、曹家の人間だからといって人命を弄ぶ権利はありませんぞ!

しかし曹洪は軍を預かる者は即ち人を殺す権利を持っていると仲達の首に剣を向ける。すると柏氏が皇帝から授かった印を取り出した「私は欽差官(皇帝から直に命を受けた特別捜査官)です!将軍がこの群衆の前で御史中丞、欽差官を殺したら、陛下はどう処置されますでしょうかね!?」

仲達は直ちに裁判を行う。曹洪は鄧艾が軍秣を着服したと言うが、県尉を呼び鄧艾が盗んだという一千石もの糧秣をどこへやったのだと問いただすと県尉はしどろもどろになる。その下の役人が罰を恐れて将軍に命じられたと叫び、慌てた曹洪は県尉を刺し殺す。そして軍務に忙しいと言って立ち去って行った。


柏氏は仲達に欽差官であることを隠していたことを詫びる。だが決して夏侯楙に居場所を伝えたのではないと弁解し、仲達もそれは分かっていると答える。結果的には夏侯家とのわだかまりが解けたのでよかったのかもしれない。


鄧艾は子夜の墓を作りその前から動かなかった。彼女との思い出が溢れて涙が止まらない。心配した仲達が様子を見に行く。鄧艾はなぜ世の中はこうも不公平なのかと涙ながらに訴える。しかし曹洪に命をもって償わせようとしても今の時流では成す術がない…。

そこへ皇帝からの早馬が。司馬防の容体が悪くすぐに都へ戻れとの命令だ。


仲達は怪我を隠して父を見舞う。父は孫の結婚を嬉しそうに報告する。父を安心させられてほっとしたのも束の間、無理がたたって倒れてしまった。春華は柏氏が夏侯家と内通していたのだと敵意を向けるが、柏氏は司馬家の一員となった日から一度も司馬家の人間を傷つけようと思ったことはないと静かに答える。

柏霊筠には誰が夏侯楙に仲達の居場所を知らせたのか見当がついていた、それは陛下だ!柏霊筠は曹丕の元へ行き、なぜ仲達の命を狙うようなことをするのかと問いただす。仲達に異心ある兆候は何も見られないのに陛下はますます彼を疑っている!

曹丕は答える、聡明な者ほど本当の気持ちを隠し通す。わたしは彼の事をよく知っている、知っているからこそ、決して気を抜いてはならない相手なのだ。曹丕はさらに言う。郭照の妊娠している子が男児なら太子に立てるつもりだ。そうなれば司馬懿は張春華と郭照の関係を利用して太子を操るやもしれん!柏霊筠は曹丕のその病的なまでの猜疑心に唖然とする。

お前が仲達に心寄せてもかまわんが、その心がわたしへの忠誠心を上回るようなことのないようにな…曹丕はそう言って彼女を帰す。

 * * * * * 

鄧艾を演じるこの人、めっちゃ地味だけどお芝居は味あるわぁ・・・。

0コメント

  • 1000 / 1000