「軍師連盟」第八集

馬場の仕事にもすっかり慣れた仲達。馬場の先輩からなぜここで働くことになったのかと問われ、曹操とのやりとりをおおげさに真似て再現してみせて笑う。と子供の笑い声がして、見るとなんと冲公子を伴った曹操がこちらを見ていた。仲達は真っ青になって平伏する。


甄氏の元に卞夫人がやってくる。甄氏は子建公子が崔琰の娘と結婚すると聞いて少しがっかりするが、同時にあの冷たい子桓公子と自分を結婚させようとしていると知ってそれだけは勘弁をと泣きつく。だが卞夫人は丞相の性格からもこの結婚を断るのは死を選ぶも同じと説得し、甄氏は泣く泣く子桓公子へ嫁ぐ。子桓公子も弟が良家のお嬢様を娶るのに対し自分に他人のおさがりの女を娶らせるのはどういう意図なのだろうと悩み、婚姻の夜も結局眠れず、馬場へ出掛けて行って仲達に意見を聞く。仲達はただの馬場係に曹家の後継問題の事はわからないと答える。何も言ってくれないのはすでに自分が後継に成り得ないと思うからかと子桓公子が自嘲気味に笑うと、仲達はこの婚姻があなたの将来を決定するわけではないと言う。丞相の臣下の多くは昔からの儒教を重んじ嫡男長子が後継する制度を支持している。子桓公子には元々大きな地盤があるのに対し子建公子や冲公子には何もない。よく考えてごらんなさいと。子桓公子はその恐ろしいほどの洞察力を見て、やはり自分についてきて欲しいと頼むが、仲達は血の雨降る戦場(のような後継者争い)にはかり出されたくない、ただ平和に 日々を過ごしたいのだと固辞する。

そこへ、阿照が春華に頼まれて夕食を運んできた。花婿衣裳を着た子桓公子の姿を見て阿照は傷心する。だが婚姻のめでたい日だと言うのに子桓公子の表情は晴れず、祝いの杯を献じようとすると「なぜわざわざ自分で自分を苦しめるようなことをしてわたしを悲しませるのだ(何為自苦 使我心悲)」と言って去って行った。子桓公子が自分の気持ちを知っていたと知り阿照は涙する。


冲公子が病で急逝。冲公子を溺愛していた曹操は深い嘆きと悲しみに襲われる。

冲公子の家庭教師を務めていた徐庶が職を辞して故郷へ帰りたいと申し出てきた。彼の故郷は荊州で今は劉表が陣取っている。間もなく戦場となるこの地へ戻るというのだろうか、よもや劉表に下るつもりでは…曹操は子桓公子と楊修を呼ぶ。話を聞いた楊修は、徐庶はかつて劉備に仕えていたことがあり彼の軍師・諸葛亮とも交友関係にある、同じく荊州にいる劉備に下るつもりではと疑う。曹操は子桓公子に徐庶の事を一任する。

その直後に徐庶に声をかけられた子桓公子は、丞相はお前を放す気はない、ここに残り自分の下につくか、逃げるならば今夜中に発てと告げる。徐庶は感謝し、自分の代わりに司馬懿を登用することを勧める。既に断られていると答えるが、徐庶は司馬懿の才能を諦めるべきではないと言うのだった。


その夜、曹操が遣わした暗殺者が徐庶の屋敷へ潜入するが寝室はもぬけの空。誰かが密告したため既に逃げ出したようだ…曹操は汲布を呼び徐庶を追い仕留めるよう命じる。

母を馬車に載せ走る徐庶はすぐに追いつかれ汲布がその行く手に立ちふさがる。徐庶は決死の覚悟で一騎打ちに臨むがやはり敗北し、老いた母だけは助けてくれと言って汲布の剣を受けようとするが、その母がかけつけ徐庶をかばう。その姿に汲布は剣を上げることができず二人を見逃してやった。

翌朝、曹操は皆の前に子桓公子を呼び出し、徐庶に情報を漏らした挙句、校事である汲布が徐庶を取り逃がし行方をくらましたこの事態の責任を問う。そして三日以内に汲布を捕えなければ軍法にかけると突きつける。

荀令君が無茶ではないかと問うが、それは曹操もわかっていた。逃げた徐庶を追わせなければ皆に示しがつかず、彼が無事故郷へ帰るには汲布が徐庶を見逃すことが必須。曹操は元より彼を無理に留める気はなく、わざと仁義に篤い汲布を追っ手に遣ったのだ。かつて配下となった有能な将軍・関羽も厚遇した彼の元を去り、今また徐庶も離れて行った…優れた才能はなぜこうも離れていくのかと曹操はつぶやく。


校事府では会議が行われている。汲布の老いた母を捕えて見せしめにし彼が出頭するのを待とうと言う者もあったが、弱者を晒すような真似をすれば名を落とす。汲布は元は江湖の剣侠、彼を庇う者は数多いるだろう。三日では到底探し出せない。子桓公子は父が自分を罰し皆の前で恥をかかせるためにわざと無理難題を命じたのではと疑う。


子桓公子は馬場へ。仲達にお前の家に汲布がいるのではないかと聞くが彼はここ三日家に帰ってないので知らないと答える。事情を話しすぐに家に帰って見て来いと命じる。仲達はもし丞相がわざと汲布を追っ手に選んだのならば汲布を捕えることはお父上の意図に反することですよと告げるが、子桓公子は父の狙いが徐庶や汲布を捕らえることではなく自分を陥れることであり、徐庶もお前を推薦していたと再度自分に仕え助けてくれるよう説くが仲達は逃げるように帰って行った。


司馬家の納屋には、やはり汲布がいた。春華が庇って隠していたのだ。迷惑がかかるので自首すると言う汲布を春華は必死に引き留め、あなたも何か言ってちょうだいと迫られた仲達は彼に曹操の意図がお前を捕まえる事ではないと説明し彼を匿ってやることに。それにしても汲布が妻の事を馴れ馴れしく名前で呼ぶことには疑問と嫉妬を抱くのだった。(※女性の名を「阿」や「児」などつけずに呼ぶのは恋人のように非常に親しい間柄のみ)

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曹操かっけええよぉぉ!神か!どんだけ!! 冒頭の曹操の真似をする仲達だいぶおもしろい。曹操役の于和偉も苦笑したことだろう。

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