郭嘉が逝き曹操は落ち込む。良い人材を失ったことに加え、彼が取り締まっていた校事府の仕事を誰に託せばよいのか…。曹丕は信頼できる身近な者が務めるべきだと立候補する。曹操は曹丕に牌を渡し、郭嘉の遺した言葉「司馬懿を登用せぬなら殺せ」を伝える。
仲達は相変わらず自宅でのんびりと絵など描いて過ごしていた。その優れた才能から臥竜と呼ばれる噂の策士・諸葛孔明の想像図を描き、自分は孔明には到底かなわぬがひとつだけ勝てる所があると言い出した。春華がそれは何かと聞くと、奥さんが美人なことだと答える。あなたは孔明を見た事もなければ彼の奥さんを見た事もないでしょうと春華は呆れる。
そこへ曹操が袁紹を倒して凱旋し丞相になったとの報せ。ついに曹操が帰って来た、脚が治っていることがばれれば今度こそ…仲達は覚悟する。
凱旋した曹丕は群衆の中に阿照の姿を見つけ、わざと彼女を呼んで父が「司馬懿を登用せぬなら殺せ」と言っていたことを知らせる。そして武装のまま司馬府へとやってきた。既に逃げ場なし…仲達は"立ち上がり、走って"曹丕を出迎えに。歩けないはずの仲達が走る姿に家の者は皆腰を抜かす。
曹丕の前に仲達はひれ伏す。曹丕は仲達を"先生"(才子に対する敬称)と呼び、自分の補佐をするこれが最後のチャンスだ(※断れば殺すため)と告げる。仲達は畏まって承諾するが、しかし丞相が自分を赦すだろうかと問う。
仲達は曹操に面会へ。自分の足で歩いている仲達の姿を見ても驚く朝臣はおらず、楊修は随分と長い間芝居を続けていたなと皮肉る。
曹操の前にひれ伏す仲達。曹操は顔を上げろと言うが仲達は畏れ入ってなかなか顔を上げない。噂では司馬家の次男は鷹のように燃える目と狼のような鋭い顔つき(※天才は常人とは異なる顔つきをしていると言われ大体強い動物に例えられる)をしていると聞くが、やっと面を上げたこの司馬懿は従順な犬のような顔をしている。
曹操は仲達を立たせ脚に問題がない事を確認すると特に罰するでも怒るでもなく、丞相府の馬の世話を任せると命じ下がらせる。仲達が畏まって部屋を出ていこうとしたその時、曹操は握っていた碁石を放り投げた。碁石が床に散らばる音が派手に鳴り響き、その音に思わず振り返った司馬懿、彼はまさに鷹のように燃える目と狼のような鋭い顔をしていた…!
ある昼下がり。曹操は庭でまだ幼い息子・冲に北方からの献上品の酥糖(バタークッキー)を与えようと持ってこさせるが、酥糖は今朝がた楊修が持ち去って行ったと知らされる。怒った曹操は楊修がいる子建公子(曹植)の館へ向かう。
楊修は菓子を女官に配り美味いだろうと自慢する。子建公子は勝手に父の菓子を食ったら怒られるぞと呆れるが、楊修は菓子の箱に縦書きされている「一合酥」の字を指さし、ここに「一人一口酥」と書いてあるから一人一口ずつ酥糖を食えという意味だと言う。扉の外でその話を聞いた曹操は楊修のとんちに感心して怒りも消える。
楊修は、丞相が好むのは詩文であり詩文とはすなわち洒落っ気、それは子桓公子(曹丕)にはないものなのだと、詩文を得意とする子建公子に言い聞かせる。子建公子は三男である自分が父の後継になる機会はないと言うが、楊修は丞相が目指すのは新時代、漢朝の古い慣習を打ち払い天下の民のために新たな制度を作り上げていくことであり、長子が後継になるという古い慣習に従う必要は全くないのだと説く。そして天下を治める気概があるのなら自分を腹心にと申し出た。楊修の言葉に奮い立たせられた子建公子は彼の手を取る。
そこへ曹操が入って来た。楊修は青くなるが、曹操は箱にまだ残っていた酥糖を手に取ると割って自分の護衛に分け与え食べさせた。ほっとする楊修に曹操は息子をよろしく頼むといって出て行った。
子建公子のための俊馬を用意するため馬場へやってきた楊修はそこで仲達の姿を見て、才能をこんな所で埋もれさせているとは嘆かわしいと言う。仲達は元々出世の欲などなく馬の世話も立派に世間の役に立つ事だと答える。楊修はこの短い間にいろんな事が起こり多くの者が死に仕える主も替わったが、お互い生きていることは幸せなことだなと言い仲達もそれに同意する。仲達は彼が丞相の側元で働くなら決して気を緩めるべからずと忠告し、楊修もうなづくのだった。
曹操は平定した河北の有力な諸侯である崔琰を宴に招き、お互いの地盤固めのためにも婚姻を結ぼうと提案、崔琰の娘の婿に子建公子をと言い出した。楊修は驚き子建公子は愕然とする。しかし楊修は一際大きな声で祝福の言葉を述べる。
曹操の妻・卞夫人は兄を差し置いて弟の婚姻を決めるなんてと不満を口にするが、曹操は子桓には袁熙の妻だった女・甄宓を与えればよいと言う。長子に他人のおさがりを娶らせ弟には良い家柄の娘を娶らせるなんて道理に合わないという卞夫人に、曹操は子建には後ろ盾が必要だと言う。支持勢力がなければ子建は子桓と後継を争おうとはしない。だがこの戦乱の世を平定するためには戦の経験が必須なのだ、敵を倒し勝利を勝ち得る経験が無くばこの世は治めて行けないのだ!
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うはぁッ!何このかっちょよすぎる演出は!
仲達もかっこええし曹操もやばすぎる。なんかこう視聴者のツボを得てる演出。
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