「龍族的后裔」第五集、第六集

「龍族的后裔」第五集、第六集『呉姓 大義譲賢』

西岐を治める部族の首長・姫亶の孫の姫昌は幼くして聡明で、麦穂からより簡易に麦を外す方法を編み出したり、溺れた従兄弟に履いていたズボンを脱いで作った浮袋を投げて救った。姫亶は姫昌に国を治める才があると目をかけていたが、姫昌は姫亶の三男の子であり、家督を継ぐ機会はまずやってこないことを惜しむ。姫亶の長男の泰伯もまた姫昌の天賦の才に気づいており、常に周囲を見ながら最良の選択をしていくのが大丈夫(立派な男)の生き方だと甥を励ますのだった。


西岐は北方民族による略奪に悩まされていた。彼らは遊牧民で騎馬兵なので、歩兵ばかりの中原の村が対抗するにはやはり充分な数の兵馬が必要だった。しかし兵馬を鍛えるには時間が必要だ。そんな折また北方民族が侵略してきたとの報せ。姫亶は息子らを呼び対策を練る。泰伯や次男の仲雍は断固戦うべきだと言うが、三男の季歴は民の安全のために戦を回避することが肝心なのでいっそのこと食糧や織物を渡してやったらどうだろうと提案する。皆はあきれるが、祝大臣も方法はともかく戦は回避するべきではないかと同意するのだった。


泰伯は戦を回避する方法を探るため季歴にアイディアを求める。すると弟は彼らの毛皮とこちらの織物を物々交換する市を作ってはどうだろうかと言う。それなら一方的な搾取にならず部族の面子も保てる。その話を盗み聞きしていた姫昌は後日祖父の元へ行き、北方民族との間に市場を作り、彼らが持つ優秀な馬を買い付けひそかに練兵すればいいと申し出た。もちろんその案は伯父と父が話しているのを聞いたからと付け加えたが、姫亶は幼い孫の立派な発言に悦に入り、さっそく泰伯と仲雍を使者として向かわせることに。

泰伯は出発の前に父に面会し、姫昌の国を治める才能は放っておくに惜しく、あの子に将来西岐の采配を握らせるために後継の位を三弟に譲りたいと申し出た。先祖代々家督は長男が継ぐもの…そのしきたりに反する申し出に姫亶は怒りに震えるがしかし姫昌に後を継がせられればと思っているのも事実であった。


泰伯と仲雍は首尾よく馬を買い付けることに成功した。だがその頃姫亶は心労がたたって危篤に陥る。看病する季歴に姫亶は申し訳ない、しきたりを破ることはできないと泣いて詫びる。その言動を不審に思った季歴は、祝大臣から兄が将来姫昌に国を任せたいがために自分に後継の位を譲ろうとしたと聞いて真っ青になる。兄を差し置いて家を継ぐなど不義理にもほどがある、そんな事できるわけがない!だが祝大臣は西岐の将来を考えてのことで、姫亶もその事で悩み続けて体調が悪化したのだと明かす。

ようやく泰伯と仲雍が帰って来た。病床で姫亶は泰伯にやはりしきたりを破ってはならないと息も絶え絶えに訴える。そのあまりの形相に泰伯は父の言う通りにすると約束した。


事情を知った仲雍は兄の選択に間違いはないと支持する。そして二人で西岐を出奔すれば父は季歴を後継にするしかなくなるだろうと話し合う。その話を偶然耳にした祝大臣は慌てて制止するが彼らの意志はすでに固まっていた。二人は無事季歴が後継となるよううまく取り計らってほしいと祝大臣に託すのだった。

翌朝二人が出立しようとした時季歴がやって来た。泰伯は今から不老長寿の薬を持つ賢人に会いに行くので父の看病を頼むと告げる。季歴はできるだけ早く帰って来てほしいと言うが泰伯と仲雍はその言葉には返答することなく背を向け立ち去って行った…。

季歴から泰伯と仲雍が薬を探しにいったと聞いた姫亶は、二人はもう戻ってこないだろうと言い、そして息を引き取った。そして本当に泰伯と仲雍は戻ってくることはなく、祝大臣をはじめ臣下らは季歴に家督を継ぐよう請願する。


泰伯と仲雍は西岐の国境に差し掛かった。明日には西岐を出て二度とこの地に戻ってくることはないだろう…だがそこへ早馬がやって来て姫亶が身罷ったと告げる。仲雍は父の亡骸に最後ひと目見えたいと戻ろうとするが泰伯が制止する。ここで戻れば計画は水の泡になる、不義理だと言われようが礼を欠くと言われようが国の存続には変えられない、きっと父上も分かって下さるはずだ…。二人は髪を切って使者に渡し断腸の思いで西岐を離れ母の出身地である梅里(後の呉)へ向かった。


彼らは荒れ地の梅里を開墾し、中原の文化や技術を伝達し人々を導いた。泰伯は人々の勧めでこの地の君主となり皆は敬意をこめて呉泰伯と呼んだ。彼には子がいなかったため死後は仲雍が君主を継いだ。後に姫昌の子・姫発が商を倒し周を建てた。姫発は仲雍のひ孫の周章を探し出し改めて呉の君主に封じた。その後周章は姓を姫から呉に改めた。

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号泣しまくりの聖人伝説でございました。この兄弟、神か!!

もうこうなると姫昌が聡いというよりずる賢いようにしか見えないんだけど。ラストシーンの得意そうなこのガキんちょの顔ったら! 

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