夏侯玄は曹爽がろくに戦いもせず撤退する気だと知って激怒する。曹爽は秘密の牢獄へ彼を連れて行き司馬懿の私兵を捕えたのだといって酷い拷問を受けている男の姿を見せる。男はただの使用人だとしか言わない。夏侯玄は武術が巧みなだけで自白もしてない男が何の証拠になるのだと指摘する。だが曹爽は絶対に司馬懿は私兵を集めていると断言し、おそらく動くであろう司馬師を何晏に見張らせているという。
子上からの手紙を見た子元は真っ青になりすぐに汲布に報せようと山へ向かう。それを何晏の放った刺客が追跡する。その頃司馬府に侯吉が到着。だが子元が出掛けたと聞いて急いで後を追う。
山へ入った子元は追っ手がつかないよう慎重に歩を進める、そこへやっと侯吉が追いつこうというその時刺客が侯吉を襲う。声に気づいた子元が振り向き矢を放ち刺客の一人は射殺したが一人は逃がしてしまった。急ぎ侯吉に駆け寄るが侯吉は胸を刺され重傷だ…。
己の策に悠々と構えていた何晏だが刺客が殺されこちらの存在が司馬師にばれてしまったと知り愕然とする。かねてから司馬懿の寿命を待ったほうが良いと長期戦を主張していた丁謐はそれ見たことかと非難する。
魏軍はそのまま都へ戻って来た。何晏は子上に、丁謐がいろいろと疑って司馬懿が私兵を集めていると曹爽に唆したのだと言い繕う。そして自分は子上の味方で子上があの乳臭い皇帝に代わって天下を治めるべき、自分はその手伝いをしたいのだと告げる。
ようやく仲達は都へ戻って来た。鍾会は彼の留守中に曹爽が尚書台の人事も入れ替えて朝廷をほしいままにしていると告げる。また新築した彼の館は国の武器庫と司馬府の途中にあり、館に建てられた高台は司馬府を見渡せるという念の入れよう。これにはさすがの仲達も苦笑する。
太后は宮廷での自分の地位を強固にすべく自分の家と司馬家で婚姻を結びたいと言う。子元の娘・司馬柔を嫁に迎えたいというのだ。まだ幼い娘を無名の家へ嫁に出すなんてと夏侯徽は猛反対。子元は曹家と司馬家が争っている今、万が一のことがあった時にはいくら無名でも皇帝の親族の家というのが娘を守る盾になってくれるに違いないと妻を説得する。
太后が司馬家と婚姻関係を結んだと聞き曹爽はまだ歯向かう気かと怒りをあらわにする。丁謐が、ならば太后と陛下を離してしまえばいいと提じる。陛下は幼いという理由で太后が付き添っているが、もう十分大きくなったとして太后は後宮へ戻るよう命じさせよう。
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